今日は、2人のゲストがマルチメディアセンターに来てくださいました。
1人目は、前・近江八幡市長の川端さん。
当方としては、「一人のお年寄り」として映画に出演してもらおう、という思いもあったのですが、本人は「まだまだ現役(今もロータリークラブのガバナー等の職務を歴任されている)の者をつかまえて“遺言”とはナニゴトか?!」と叱咤も受けつつ、いろいろとアドバイスをいただきました。
近江八幡の、特に旧市街エリアで、この手のプロジェクトを実施することの難しさを改めて痛感。よそ者にはなかなか本性を見せない、よく言えば奥ゆかしい(悪く言えば意地悪い)旧市街地住民の気質を乗り越えていい作品を撮るには、かなりの苦労が必要なようです。
続いて来てくださったのは、先般の水郷ロケの主役、水郷めぐりのO船頭。
「家族と田舟ですき焼き」の夢は果たしたが、もうひとつ、言っておきたいことがある。
「琵琶湖がコワレタ!」「かつての琵琶湖を取り戻さねば!」
「…昔は、船の上から、湖の底の砂まではっきり見えた。」
「…昔は、四季折々、川にいろんな魚があふれんばかりにのぼってきた。」
「…魚に季節を感じながら、これらの魚を捕まえるのは、子ども達の楽しみだった。」
ダム建設、湖岸堤建設、河川改修、干拓と圃場整備、外来魚の放流、そして上下水道の整備と生活排水やゴミの大量流入。これらの人為的な影響によって、琵琶湖の水環境や生態系は著しく損なわれ、かつてのような「魚で季節を感じる」光景はまったく見られなくなってしまった。
…この大西さんの壮大な夢を実現することは容易ではないが、これは、びわこ市民の共通の願いでもある。この大きなテーマに、「映画」はどんな役割を果たせるのか?!
原監督と遺言スタッフの新たな模索のはじまりです—。