合併後の住民アンケート—柏崎市高柳町(旧刈羽郡高柳町)

平成の大合併では、私(伊藤)の郷里である新潟県刈羽郡高柳町も柏崎市に吸収合併され、昨年5月1日に柏崎市となった。山深いわが郷里が「市域」となるとは、何やら居心地が悪い。
それはともかく、旧高柳町は「高柳町地域協議会」という自治区になった。その高柳町地域協議会が地域内閣町内会の役員を対象に行ったアンケートがまとめられ、各戸に配布された。たまたま私が帰郷していた7月初めに配布されたので、もらってきて手元にある。
アンケートは、合併後の「産業—農業、商工業、交流観光など—関係」「福祉—高齢者、保健・医療、子育て支援など—関係」「生活基盤関係」の3つの分野に分けて設問がされている。

すべてを紹介する余裕はないので、高齢者福祉の関係のみ2点紹介してみたい。
① 高齢者になったときに心配なこと(1人2つまで回答)
・健康面 34%
・除雪 29%
・経済面 20%
・精神面 7%
・災害 4%
・住居 3%
・無回答 3%
② 合併後の高齢者に対するサービス(1人1回答)
・変わらない 64%
・悪くなった 24%
 ・良くなった 6%
 ・無回答 6%

回答では、雪国らしく「除雪の心配」が3分の1近くあり、健康面の不安と合わせると6割を超えることに、このアンケートの大きな特徴がある。また、合併後の高齢者サービスが「変わらない」が圧倒的に多いものの、「悪くなった」が「良くなった」の4倍もあることに注目しなくてはならないと思われる。
旧高柳町の人口は、最も多かったときの5分の1近くまで減ってきており、合併を元に戻すことなどできないこととすれば、当面、ますます多くなる高齢者の心配事を取り除くことが最優先の政策でなければならないのではなかろうか。