真鶴町の<その後>〜嶋田暁文(「自治総研」8月号)

地方自治総合研究所が発行する月刊誌「自治総研」の8月号に、嶋田暁文さん(九州大学大学院法学研究院准教授)が『まちづくりの動態〜真鶴町の<その後>』という大論文を寄稿されている。
この論文は次のような構成をとっている。

はじめに
1. 真鶴町の概要
2. まちづくり条例(美の条例)
3. 真鶴町の<その後>
4. 真鶴町のこれまでとこれから〜若干の考察
おわりに

最も興味深いのは、真鶴町の<その後>である。その主な内容も記しておこう。

1 まちづくり計画と住民参加
2 象徴としてのコミュニティ真鶴—「三木ハウス」という批判
3 真鶴町地域情報センターをめぐる紛糾—「美の基準」対「民主主義」
4 平成の大合併と町長の交代—真鶴町の生き残りをめぐる対立
5 開発再来—まちづくり条例の危機
6 転機としての景観法制定—まちづくり条例の再生と新たな可能性

景観法とまちづくり条例の関係などもよく分かる。そして「美の基準」をはじめ、まちづくり条例の制定に関った人々の苦労、その運用過程の苦悩、今日出現した新しい人々の考え方、今後の課題などが大変わかりやすく解説されている。まちづくりに関心のあるすべての人々にお奨めする。

http://www1.ubc.ne.jp/~jichisoken/index.htm