10月1日から3日まで、全国自治研センター・研究所交流会が北海道で開催された。北海道で開催することになったのは、栗山町が制定した町議会基本条例について、現地を訪れながら学ぶこと、夕張市の財政破綻の状況と再建計画について、市の当局、議会、職員労組それぞれの考えを聞きたいこと、などからであった。
以下、何回かにわけて私(伊藤)が個人的に感じたことを中心に書いてみたいと思う。もちろん、ブログという性格上、詳細に記述することはできないので、あくまで感想レベルのものであることをお断りしておきたい。

栗山町議会基本条例は栗山町だからできたことか?

栗山町議会は、そのホームページに「視察のご案内」という欄をわざわざ設けている。
「視察のご案内」
全国各地のみなさまには、栗山町議会の改革、栗山町議会基本条例について、強い関心をいただき感謝申し上げます。
栗山町議会では、この「栗山町議会基本条例」を中心とした議会改革・議会活性化に関する視察の受け入れを随時行なっております。
ご希望される方は、下記の説明内容をご確認いただき、お申し込みください。
以下省略—詳しくは書きサイトを!
http://www.town.kuriyama.hokkaido.jp/parliament/sisatu.html

それほど全国の関心が高く、昨年5月の条例制定以降、今年の3月31日までの視察の状況は次のようになっている。
・市町村議会 92議会 703人
・議長会等団体 8団体 114人
・その他団体 8団体 64人 計 108団体 881人
私たちの視察でもでた質問であるが、栗山町の規模(人口約14000人)だからできたので、大規模自治体では不可能ではないか、という質問が必ずといっていいほどあるという。しかし、私たちの視察にあたってわざわざ時間を割いていただいた橋場利勝議長は、「やるきになれば、どこでもできることです」と断言された(上の写真は条例を説明する橋場議長)。しかし栗山町の議会改革は一朝一夕でできたものではない。そのひとつが「議会報告会」である(次回)。

栗山町は農業の盛んな町である。2005年度の統計によれば、次のような状況にある。
・農家数 581戸(専業264戸 兼業1種214戸 兼業2種49戸)
・総農家人口 2233人 ・経営耕地面積(販売農家) 5,325ha(田4,007ha、畑1,245ha、牧草専用地74ha)
・農業租生産額(平成16年) 667千万円
・転作面積(平成18年) 1,707ha 転作率 44.3%
・水稲 12,100t 2,220ha
・メロン 722t 38a
・小麦 3,880t 925ha
・馬鈴薯 8,680t 236ha
・玉ネギ 14,900t 292ha
町は全体として綺麗なたたざまいをみせている。JR栗山駅前通りも近代的な整備がすすみんでいる。