帰宅困難者対応訓練—日比谷から西東京まで19.5kmを歩きました

11月17日、2007年首都圏統一帰宅困難者対応訓練が行われ、帰宅訓練には約2000人が、エイドステーション(帰宅支援ステーション)には約1000人が参加しました。
帰宅訓練は日比谷公園から、千葉コース、埼玉コース、西東京コース、神奈川コースの4つのコースが設けられ、私(伊藤)は西東京コースに参加しました。10時過ぎに日比谷公園を出発し、西東京市の千駄山緑地に到着したのが3時過ぎであったから、途中の昼食休憩(約20分)をふくめて約5時間の道のりであった。
帰宅困難者の実際の帰宅は、災害発生直後では非常に危険なわけですが、いつ帰宅の指示を出すのかは、今回の訓練の想定外の課題です。またデパートなどの集客施設やターミナル駅などの課題もあります。
そうした課題以外で、歩きながら考えた課題のいくつかを簡単に報告したいと思います。(写真上段は、日比谷公園の受付風景)

エイドステーション(帰宅支援ステーション)
西東京コースには8箇所か9箇所のステーションが設けられ、生協や連合東京の組合員や渋谷、中野、杉並、練馬の各区役所、西東京市役所、さらの各地のボランティアセンターの市民などが運営にあたっていました。また日本接骨師会や日本赤十字社の方々が救急センターを設けていました。
巨大災害の本番を想定すると、ステーションの場所の確保、要員の確保、救急体制、水の補給体制、トイレの確保などが課題になると思われます。特にトイレの確保は大きな課題だと感じました。(写真中段は、エイドステーションでマッサージを受ける参加者)

情報伝達訓練
日比谷公園やエイドステーションに情報発信基地が設けられたほか、次のような災害情報が当日の訓練に限って開設、開放された。
・ Rescuenow災害情報発信支援システムの配信
・ NTT東日本「災害伝言板171」および「WEB171」の開設
・ NTTドコモ「iモード災害用伝言板(体験版)サービス」の開放
・ au「災害用伝言板サービス」の開放
ただ、これらサービスが巨大災害本番に有効に機能するかどうかの実験が当日できたのかどうかになると、少し心もといと感じました。2000人が同時に「一斉発信」をしてみる、などの実験も必要ではないかと思いました。(写真はゴールした後、アンケート用紙に記入する参加者)

Rescuenownet(危機管理情報)大規模災害情報のサイトhttp://rescuenow2.cocolog-nifty.com/rescuenow/
上記のRescuenowに、帰宅困難者問題のサイトもあります。
http://www.rescuenow.net/one_point/65_kitakukonnan2.html
(写真最下段は、参加者の通過情報を伝える情報班)