指定管理者施設モニタリング−千代田区にヒアリング

先日のこのブログでお伝えした千代田区の指定管理者施設モニタリングについて、18日に区の担当者にヒアリングを行った。
指定管理者施設モニタリングは昨年から取り組んでいるもので、今年度から本格的に実施している。特に労働環境モニタリングはおそらく全国でも初めてのもので、その成果は注目に値する。今年は18年度までに指定管理を導入した6施設で労働環境モニタリングを実施し、次のような改善事項があげられた。

●主な改善事項
 1 非常勤職員に対する勤務時間の適正化
 2 契約の適正化を図るため請負契約から派遣契約への切替
 3 各事業場毎の36協定の締結・届出
 4 入社時健康診断の実施・結果の保管
 5 遅滞のない保険手続の実施 など

これら要改善事項は、事業者と協議し対応と期限を特定した改善計画を策定、社会保険労務士と連携しながら、改善を逐次確認していくという。
労働環境モニタリングの流れ、視点、結果と改善策、結果の活用などについては、下記サイト、特に指定管理者施設の労働環境モニタリングを参照されたい。
今後は一般の業務委託についても、少し簡便な方法で対応を図りたいと担当者は話している。また、このモニタリングはあくまで「改善」が目的であるとともに、賃金水準については「法令遵守」を求めるものであるため、地域最低賃金が守られていれば、それ以上の対応はできないという限界もあるようだ。
しかし、この取り組みは画期的であり、他の自治体にも広がることを期待したい。

指定管理者施設に関するモニタリング
http://www.city.chiyoda.tokyo.jp/service/pdf/d0007193_1.pdf
指定管理者施設の労働環境モニタリング
http://www.city.chiyoda.tokyo.jp/service/pdf/d0007193_2.pdf
指定管理者施設の経営・財務のモニタリング
http://www.city.chiyoda.tokyo.jp/service/pdf/d0007193_3.pdf

なお、千代田区庁舎はPFIによる国との合築で(上の写真)、1階(共通スペースをふくむ)から10階が千代田区、11階から23階が国の合同庁舎(財務省会計センター、厚生労働省東京労働局、総務省関東総合通信局、国土交通省東京国道事務所ほか)となっている。