ガソリン・灯油価格の上昇が地域の消費に与える影響

原油価格の高騰が続いている。少し古いデータであるが、内閣府の「今週の指標」(12月10日付け)に、ガソリン・灯油価格の上昇が地域の消費に与える影響が分析されている。そのポイントは次のとおり。

<ポイント>
冬季期間(12−2月)において、ガソリン・灯油の値上げが地域の消費支出にどれほどの影響を与えるかを試算してみる。

ポイント1.
06年の家計調査報告によると、一世帯当たりでガソリンと灯油をあわせた年間消費額は、平均で全支出の2.6%となっている。北海道、東北、北陸のなどの寒冷地では灯油への支出割合が高く、関東、近畿の大都市圏ではガソリンの支出割合が低いといった特徴がみられる(図1)。また、ガソリン、灯油価格の推移をみてみると、全国平均では昨年11月に比べてガソリンは13円、灯油は18リットル当たりで180円上昇している(図2−(1)、(2)・・・省略)。

ポイント2.
ここで、ガソリン・灯油価格の上昇が、冬季期間(12−2月)において家計に与える影響を試算する。ガソリンの値上げによる負担額について、現在の価格(07年11月価格)で昨年と同じ量を使用した場合の負担増額を計算すると、最も負担額の多い北陸では3,840円(1か月当たり1,280円)の増額となった(図−3)。

ポイント3.
同様に、灯油においても値上げによる負担額を試算してみる。灯油の使用量は気温によって大きく変わるため、一昨年の厳冬、昨年の暖冬の時の灯油使用量に現在の価格を掛け合わせ、昨年の支出と比較した(図−4(1)、(2))。暖冬、厳冬の違いにより、ほとんどの地域で負担額が2倍以上も変わってくる。

グラフに見るように、ガソリン値上げによる負担額は東北、東海、北陸、中国、四国で全国平均を上回っており、きわめて地域差が大きいことを示している。
また灯油値上がりによる負担額は、暖冬か、厳冬かによって異なるものの、北海道、東北、北陸の3地域が他の地域と比較して負担額が大きいことが特徴だ。厳冬になったときの北陸の影響の大きさは北海道、東北を凌ぐ。

詳しくは下記サイトを!
http://www5.cao.go.jp/keizai3/shihyo/2007/1210/850.html