環境自治体会議ゆざ会議報告 その1−鳥海山と稲田と日本海

5月28日から30日の日程で、第16回環境自治体会議ゆざ会議が開催された。会場となった山形県遊佐町は山形県の最北にあって、人口約16600人。就業人口は約8550人。うち第1次産業が18.30%(農業17.82、林業0.01、漁業0.47)を占める。さすが「遊佐米」の地である。
山形県の最北とはいっても、広々とした庄内平野が広がり、鳥海山からの豊かな流れと湧水が平野を潤している。右の写真は鳥海山と半月ばかり前に植えた早苗。

遊佐町のキャッチフレーズは「湧水の町」。その湧水は、海にまで達して、岩がきの生息をたすけているとされる。初日の28日の全体会で講演された秋道智彌さん(総合地球環境学研究所)らの調査で、海底から湧き出る湧水が確認されている。世界でも3本の指に入る海底湧水だとのことだ。
写真は、釜磯というところの海岸べりの湧水(写真では分かりにくいかも知れないが、ここがその証明だという)。

遊佐町の農家戸数は平成17年で1562戸。昭和30年代の最盛期に比べれば半減しているが、耕地面積は約3割減にとどまっている。小野寺町長はホームページのあいさつで、「基幹産業である農業では新たな米対策として品目横断的経営安定化対策と農地・水・環境保全向上対策に取り組み、引き続き、地産地消や旬産旬味運動を推進しながら循環保全型農業への転換と食料自給率の向上等々に取り組む」と述べている。
写真はJR遊佐駅のホームから見た田園風景。

遊佐町の西側は日本海である。その荒波を受けて十六羅漢岩がある。この十六羅漢岩がある吹浦(ふくら)海岸の一体は、その景観の美しさで知られる。
右および下の写真は十六羅漢岩。吹浦海岸寺21代寛海和尚という方が、明治22年に完成させた磨崖物である。

右の写真は、ゆざ会議2日目のフィールドワークの参加者たち。