千葉県野田市で公契約条例成立! 全国初、全会一致!

さる9月28日に開催された野田市議会の本会議で、市長提案の公契約条例が全会一致可決された。昨年、山形県が「公共調達条例」を可決成立させているが、公契約条例としては全国で初めてであり、その内容とともに全国の自治体への波及が注目される。
 条例の内容とその意義は、下記共同通信の記事に詳しく掲載されている。今後、さらに詳しい情報を引き続きこの欄でも取り上げたい。

最低賃金、市が独自に設定 千葉・野田市、条例可決(共同通信:2009年9月29日)
千葉県野田市議会は29日、市発注事業の請負業者に対し、国が決めた最低賃金を上回る給与の支払いを義務付けることができる公契約条例を全会一致で可決した。
一般競争入札の普及で低価格の落札が増え、賃金へのしわ寄せが懸念されており、十分な給与を確保して業務の質を保持するのが狙い。本年度内に施行する方針。厚生労働省は「最低賃金を市が決める条例はこれまで聞いたことがない」(勤労者生活課)としている。
条例は、適正な労働条件の確保には「国の措置が不可欠」としており、根本崇市長は「本来は国が(賃金確保を)やるべきこと。地方から国を動かしたい」と話した。
条例の対象は、予定価格1億円以上の建設工事と、1千万円以上の業務委託契約の一部。市長は、事業費の積算に使う労務単価や類似の業務に携わる市職員の給与を参考に最低賃金を独自に決め、請負業者にそれ以上の給与の支払いを義務付ける。

提案時の共同通信(2009年9月1日)
http://ajimura.blog39.fc2.com/blog-entry-757.html

公共サービス基本法
 なお、この共同通信の9月1日の記事の中で「民主党が先の国会でも法案として出していた」としているが、これは民主党、自民党、社会民主党、公明党による議員提案で、全会一致で成立した「公共サービス基本法」の間違いではないかと思われる(民主党の中で議論されてきたものが下敷きにはなっている)。この基本法は「公契約」まで踏み込んだものではなく、あくまで基本法である。今後、国においても公契約法の提案と成立が期待される。

公契約シンポジウム 国分寺・第2回
 現在国分寺市は、仮称「公共調達条例」の素案づくりをすすめ、条例化をめざしています。野田市の条例化も踏まえ、下記によりシンポジウムが開催されます。
■ 日時:2009年11月10日(火) 午後6時30分〜
■ 場所:いずみホール 西国分寺駅南口徒歩2分
■ パネラー:
 小越洋之助(國學院大學教授)
 田口 正俊(全建総連東京連書記長)
 国分寺建設業協会
 国分寺公契約条例推進連絡会
■ 主催:国分寺公契約条例推進連絡会、国分寺建設業協会、国分寺市管工組合
■ 後援:国分寺市
■ 連絡先:東京土建小金井国分寺支部 042−324−5940