ボランタリーセクター(市民事業体)は、いかにして市民福祉コミュニティの主役たりうるか

 イギリスではいま、企業化するまちづくりNPOが社会を変えようとしています。この10年間、市民福祉コミュニティの中核組織として、特にディベロップメント・トラストと呼ばれるまちづくり事業体が力をつけてきました。今回、ゲストに招く英国まちづくり事業体協会(Development Trust Association、1993年設立)の事務局長、ワイラー氏(Steve Wyler)によると、全国に450ほどあるまちづくり事業体は、1990年代に大きく成長し、都市貧困地区で、貧困層に独自の福祉サービス(物的環境整備、社会サービス提供、雇用創出)を提供しています。同協会はその中間支援組織で、この1月には、独自の財政支援制度(政府から100億円の基金獲得)を確立し、ガバナンス型まちづくりの新しい段階へ踏み込んだとの印象です。
 英国では、こうした福祉とまちづくりを融合したボランタリー・セクターがいかにして自主独立の財政基盤を築き、福祉サービスを提供し、社会変革の主体として活動しているのか。その活動実態と問題点をワイラー氏に報告していただき、日本の福祉コミュニティの実現に向けて活動している団体の事例報告と比較し、日英の課題について議論します。

■ 日時:3月16日(火)13〜17時/神田・東京電機大学7号館4階
■ ゲスト:スティーブ・ワイラー(英まちづくり事業体協会事務局長)
■ プログラム
 13:00 開会挨拶・趣旨説明;西山康雄(東京電機大学教授)
 13:20 ワイラー氏講演「英国のまちづくり事業体の現状と福祉コミュニティ事業」
 14:30 日本の福祉・まちづくり事業からの報告…5団体
 15:20 全体討議/司会;西山康雄、林 泰義
 ①参加団体・参加者から1分間コメント
 ②ワイラー氏、コメンテーターを交えて討議
 *コメンテーター;卯月盛夫・早稲田大学教授、高見沢実・横浜国立大学教授
 17:00 まとめ;西山康雄
 17:30〜19:00 交流会
■ 主催;東京電機大学西山康雄研究室・NPOまちぽっと 
■ 後援:大林都市研究振興財団
■ 問合せ先;NPOまちぽっと
 TEL;03−5941−7948 E−Mail;info@machi-pot.org