大船渡市、撤去作業に被災者を雇用

 岩手県大船渡市は勤務先が津波で押し流された被災者が大勢いることから、当面の仕事としてがれきの撤去作業に500人を募集して日当を支払うことになりました。
 大船渡市では事業所が集中する市の中心部が津波で大きな被害を受け、働き口のめどが立っていない被災者が大勢います。このため、大船渡市は勤務先か自宅が被害を受けた市民を対象に当面の収入に充ててもらおうとがれきの撤去作業に500人を募集し、市の負担で日当を支払うことを決めました。
 申し込みの受け付けは大船渡市役所と市内7か所の支所で始まり、このうち市役所の窓口には午前8時半の受付開始と同時に20歳代から50歳代までの男性が早速、申し込みに訪れました。
 日当は7200円で、応募した人は市内の建設会社のもとでがれきの運搬や仕分け作業を行うということです。申し込みに訪れた25歳の男性は、「勤務先が津波で流されてしまいました。がれきの撤去作業で収入を得るだけでなく、街をきれいにすることで復興に役立ちたい」と話していました。
 大船渡市の金野博史総務課長は「被災者の方々から、一刻も早く働きたいという声が多く寄せられていました。少しでも雇用の安定につなげたい」と話していました。申し込みの受け付けは16日まで大船渡市の市役所と7か所の支所で行われます。
 (4月14日、各紙等報道)