よみがえれ!清流球磨川 川辺川ダム・荒瀬ダムと漁民の闘い

 日本初のダム撤去とダム建設阻止はなぜ可能だったのか。ぜひ本書から読み取っていただきたいと思います。熊本一規さん(明治学院大学教授)には、東京自治研究センターとして今年設置した「東京における廃棄物行政研究会」の主査をお願いしています。

緑風出版 四六判並製/232頁/2100円
ISBN978-4-8461-1102-1 C0036
三室勇・木本生光・小鶴隆一郎・熊本一規[共著]

<緑風出版から>
 球磨川上流の支川、「日本一の清流」とよばれる川辺川。鮎漁日本一で知られた美しい川です。そこに巨大な多目的ダム計画が持ち上がりました。また、球磨川下流部には発電用の荒瀬ダムがあり、住民達は、振動・騒音・悪臭などに50年以上も苦しめられてきました。ダム建設により鮎漁の収穫は約20分の1に減り、漁民や住民達は生活を守るため国を相手にたちあがりました。
 本書は、内水面の共同漁業権を武器に川辺川ダム計画を中止に追い込み、また荒瀬ダムを日本で初めてのダム撤去に追い込んだ、球磨川漁民の闘いの記録です。既存ダムを撤去に追い込む闘い方を含め、今後のダム行政を揺るがす内容です。

目次
 はじめに 三室 勇
 出版によせて−ダム撤去への道 木本生光
 序 熊本一規
 第1章 川辺川ダムとの闘い 小鶴隆一郎
 第2章 川辺川ダムと球磨川漁民 三室勇
 第3章 熊本県収用委員会における論争 熊本一規
 第4章 荒瀬ダム撤去の運動 木本生光
 第5章 座談会 ダム反対運動を振り返る
 ご支援いただいた皆様に 小鶴隆一郎
 あとがき 熊本一規