異変桜見つかる–環境悪化・原発放射能か? たんぽぽ舎パンフNo.89 サクラと環境・原発第9集

<たんぽぽ舎から>
 今年の「サクラ」パンフは見どころがいっぱい。その一部を紹介します。
(P.23)「桜調査の結果2012年」より
 原発の事故の影響でサクラと放射線との関連に関心が高まっていたせいか、今年はサクラ調査の新しい参加者が激増した。例年とどうよう、初めて調査に参加する人を対象に小石川植物園でサクラの観察方法の説明会と実習を二日間にわたって行い、連日約30名の参加者があった。最近やや数が減少気味であった原発現地の調査も幾分復活した。しかも皆とても熱心で、多くの仲間を集めて、あるいは一人で実にたくさんの測定をして貴重なデータを届けていただき感動した。
 (中略)・・・植物も日々成長するし、そのどの段階で放射線がどのような影響をもたらし、その後どのような過程をたどるか、多様な可能性がありうるので、険しい道ではあるが、今やお上もマスコミも頼りにならないと、測定器など手にしたことのない一般市民が自発的にガイガーカウンターを携えて、サクラの観察に赴くという歴史的な社会原書うから、何かが生まれることを期待したい。(中略)
(P.24)○微量放射線と植物:
 昨年2011年は各地でこれまでより高い異常花率を示す樹が多数観察された(第8集、P.29〜P.31)。植物に対する微量放射線の影響については埼玉大教授市川定夫氏と高校教諭永田素之氏による精力的な研究がある。(市川定夫、環境学 藤原書店 1993年、P.208)
 (中略)・・・東電福島第一原発で12日、13日に1号機、3号機で爆発が起き、15日に4号機建屋が破損し放射線がばらまかれた。東京の満開は4月9日ごろで、その頃サクラの観察が行われ、原発事故からの日は浅いから、その影響はないだろうとの漠然たる予想に反して、前年(2010年)よりも高い異常花率を示す樹がふえた。
 (中略)異常花率の値は環境問題の優れた指標となるが、その要因はあまりに多く、原因の因果関係を証明することは困難である。しかし花の季節の比較的短い期間、微量放射能にさらされることがサクラの花の異常化に何らかの影響を与えたと考えるのは自然であろう。

・カラー写真4「桜だけではない」花の異常
・番外編1「桜だけじゃない」−庭に咲いた菊(愛媛県・松山市)
・番外編2「2012年 花の異変」(ツツジの観察)(横浜、東京)など

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