びくびくせず、とにかく動いてみる

夜中にパソコンの前に座っていると、小さな揺れにも敏感になります。

余震にいまだにおびえてしまう私ですが、震災後1週間して気づいたことがありました。

それは、不安を感じたくなければ、とにかく動くことに限るということでした。

じっと座っていると、頻繁に起こる余震のひとつひとつに恐怖を感じて、何もできなくなります。しかし、歩いたり移動したりなどと、必要な用事や仕事をしていると、小さな揺れに気づかずに済み、物事に集中できて心も安定します。

それに気づいてからは、あえて動くことを自分に課しました。あれこれ思い悩んでじっと座っている自分に気づいたら、まず動いてみることや、何かに取りかかることを無理やりにでもやってみることにしました。
すると、揺れを感じる機会が多少減ったおかげでしょうか、やりたいと思っていたことに集中している時間が多くなり、日常の様々なことが捗るようになりました。何かを成し遂げたという達成感があるからでしょうか。毎日の中身が濃く思われ、充実感を味わえるようになり、希望も生まれてきます。

30歳を過ぎてから自動二輪の免許を取った時、教習所の先生が教えてくださった言葉を思い出しました。

「できるだけ遠くを見なさい。そうすればぐらつかないんだよ。足元を見ちゃだめだ。遠くの、動かないものを見つめなさい。」

この言葉は、低速走行のためのコツでしたが、これは生き方の原則のように私の心に残っています。

自分には何ができるのかと考えて悶々とするよりも、「これをしよう!」と思いついたことは、やみくもにでもいいからとにかくやってみる。不安を感じたらまず動く。びくびくしないで前へ前へと進む。自分なりに、がむしゃらな毎日。本当に毎日の心の密度が高まってきていることを感じます。

今朝、元キャンディーズで女優の田中好子さんの訃報を聞き、とても驚き、残念に思いました。と同時に、彼女が30代で乳がんを患い、度重なる再発にも負けずに、女優としての仕事に誇りと使命感を抱いて生きていたことを知り、大きな勇気をいただきました。心からご冥福をお祈りします。

びくびくしないで、毎日とにかく精いっぱい生きる。そんな生き方に憧れます。
自分の為に、自分のいのちのために一生懸命生きる。それが本当にやりたいことなのなのだと思うのです。

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