東京の今朝は土砂降りです。
屋根を叩く雨音と、外を走る車の音だけが聞こえます。
ふと宮澤賢治さんの「雨ニモマケズ」が心に浮かびました。
小中学生の頃は、あの詩は元気に力をこめて読むものとばかり思っていました。
でもその後、女優の長岡輝子さん(NHKの昔のドラマ「おしん」の奉公先のご隠居さん役で有名)の、盛岡弁での朗読を聴いて、この「雨ニモマケズ」は賢治の祈りだったのだということが初めてわかってから、とても心惹かれる作品の一つになっています。
特に、最後の
「ホメラレモセズ
クニモサレズ
サウイフモノニ
ワタシハ
ナリタイ」
の読みは、なんともいえない優しさと哀しさが響いてきて
宮澤賢治という人の心のぬくもりが伝わって感動したことが蘇りました。
昨日引き出しの整理をしていたら、10年以上も前に盛岡の宮澤賢治資料館を訪れた時に買った、賢治の手帳のレプリカが見つかりました。
日付は青い色鉛筆で11月3日と記されていて、本文は、鉛筆で走り書きのように書かれています。
たしか、長岡輝子さんは、「賢治さんは、病の床にあって、もう人生があとわずかということを意識した時に、この詩を御念仏のようにして書き記したのです。発表しようとか、誰かに読んでもらおうとか、そういうことを考えて書いたのではないんですよ。」と話していました。
まだ30代半ばだった宮澤賢治さん・・・。
雨の朝を迎えて、何か、天国からのメッセージのようにふっと心に浮かんだ「雨ニモマケズ」でした。
ブログを書いているうちに、だんだん晴れてきて、外から鳥のさえずりも聞こえてきます。
今日もきっと素晴らしい一日になりますね。☆(*^_^*)☆