☆(*^_^*)☆強烈な人

人生の中で「強烈な人」と形容できる人に出会えることって、めったにないのではと思うのですが、私にとって「強烈な人」として筆頭に挙がるのは、昨日お別れ会が催された、恩師、中津りょう子(りょうの字が出ません。遼の字のしんにょうが、火へんです)先生です。
中津先生は『なんで英語やるの?』で大宅壮一ノンフィクション大賞を受賞した方といえば、「ああ、聞いたことがある」という中高年の方は多いのではないでしょうか。

中津先生の遺稿『声を限りに蝉が哭く』(三五館、2010年)を、読み終えた今、中津先生は生涯かけて平和を求め、人としての生き方を求めて、満身創痍になりながらも、戦争の無意味さを勇敢に社会に訴え、日本人と日本という国に警鐘を鳴らし続け、闘い続けた方だったのだと、その生きざまに、深く深く感銘をうけています。

この本を帰りの電車の中で読み、帰宅してからも読み、「そうだったのか・・・」という思いで、記された風景や、出来ごとや、中津先生の心情に深くうたれました。

この本を購入できたのも、お別れ会で席が同じテーブルになった奈良からのSさんのおかげです。Sさんは、中津先生をこよなく敬愛するお弟子さんの一人です。Sさんがこの本のことを話題にしてくださらなかったら、きっと私は、『声を限りに蝉が哭く』の前を素通りしてしまっていたことでしょう。そして中津先生の心の奥深くを知らないまま、日常に戻っていたことでしょう。

人生の中では夥しい数の本と出会い、別れます。それでも、最後まできっと私の心に残る一冊となるこの本とすれ違わないで済んだのも、偶然ではないのかもしれません。
読むべき本だったのだと今にしてみれば思います。Sさん、ありがとうございました。

まだ心の中も頭の中も、整理がつきませんが、本当に凄い方だったこと、しっかりと自分を保った、強く優しく、美しく生きた、「愛郷心」に生きた方だったことを感じます。

また自分の中に中津先生のメッセージがはっきりと沈殿したら、整理しなおしたいと思っています。

中津先生の御冥福を改めて心からお祈りいたします。お別れ会を企画運営してくださった幹事の皆様に心からお礼申し上げます。

今日も、これを読んでくださったあなたに感謝しています。

あなたにとって、今日も素晴らしい一日になりますように。

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