八百屋になったフルハウス

向島の仲間の古橋さんが借りている長屋、通称「フルハウス」は、2001年のアートイベントの際に内装に手を入れ、1階は土間と、その奥に小さな茶室風のスペースが作られました。ここではしばしばイベントが行われ、昨年のAAFでも、以前にこのブログでご紹介した、淡路島の竹田さんと植田さんたちによる「向島・路地園芸プロジェクト」のチームが、このお座敷に本物の梅の木を植え、観梅の会を開いたりしたのも記憶に新しいところです。
今回は『セクション1-2-3』のため、フルハウスを八百屋さんに仕立て、その前で役者さんの撮影を行いました。いつも見慣れた古橋さんの長屋も、軒先に野菜の棚が並ぶと、いかにもそれらしい感じになりました。「お店、始めるの?」と、古橋さんもご近所の方から訊かれたとか。ホント、そのまま八百屋さんでもやっていけるかも。カメラ、照明、音声さんなど、大勢のスタッフがテキパキと働く撮影現場に身を置いていると、目の前の路地そのものが、まるで良く出来たオープンセットであるかのような錯覚を覚えます。
撮影にあたっては、近隣の方にもしばしご不自由をおかけしましたが、おかげさまで、監督はとても良いシーンをものにすることができました。ご協力に感謝申し上げます。完成した作品は、ぜひ一度フルハウスでも上映したいと思っています。(曽我)