現代美術製作所『向島芸術計画2007』成果報告展のお知らせ(1)

『向島芸術計画2007』成果報告展、開催概要をお知らせします。

押上地域での新東京タワーの着工を来年に控え、急ぎ足で変わりつつある向島地域。
現代美術製作所では、『向島芸術計画2007』として、この向島を舞台に、品川亮監督による短編映画の撮影、水内貴英と住中浩史によるワークショップとパラパラ写真装置の制作、三田村光土里による京島の長屋でのアーティスト・イン・レジデンスという、それぞれ異なる3つのアプローチによって、変化してゆくまちの現在に迫るとともに、その魅力の再発見に取り組んできました。
このたびの現代美術製作所における成果報告展では、完成作品を3つまとめて発表いたします。プロセスを重視し、まちと真摯に向かい合ったそれぞれのプロジェクトが放つメッセージに触れていただくことで、来場者のひとりひとりが、自分とまちの関係を見直し、あらためてまちの未来を考えてみる機会をご提供できれば幸いです。
なお、会場には向島に関するアートアーカイブも設け、過去に地域で行われたアート
プロジェクトの資料や、学生によるまちづくり提案などを展示・紹介いたします。また、会期中にはアーティストによる向島ツアー、アートとまちをテーマにしたレクチャーや映像の上映会など、様々なイベントを行うほか、まちなかでのサテライトプロジェクトも開催いたします。(曽我)

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★『向島芸術計画2007』成果報告展 開催概要

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期 日:2007年10月20日(土)ー28日(日) 会期中無休
 
時 間:月金 12:00ー19:00 土・日 12:00ー18:00
 ※上記の展示時間の終了後にイベントを開催する場合があります。

会 場:現代美術製作所 〒131-0031 東京都墨田区墨田1-15-3

交 通:http://www.c-a-f.jp
 東武伊勢崎線・東向島下車、徒歩約3分
 地下鉄銀座線・浅草より東武線に乗り換え3つ目 / 東武・北千住駅より浅草方 
 面(各駅)に乗り4つ目 / 地下鉄半蔵門線直通、東武・曳舟駅で北千住方面(各
 駅)に乗り換え1つ目

入 場:無料 ※ただし一部イベントは有料。 

お問い合わせ:現代美術製作所(曽我)
 TEL/FAX 03-5630-3216 携帯 070-5013-3820(曽我)
E-MAIL factory@c-a-f.jp

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○『向島芸術計画2007』成果報告展に関する情報は、以下のサイトで詳しくご覧いた
だけます。

 現代美術製作所ホームページ http://www.c-a-f.jp
 向島芸計画2007 ブログ https://www.voluntary.jp/m-keikaku/(更新中)

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★『向島芸術計画2007』 3つのプロジェクトとアーティストのプロフィール

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■短編映画『SECTION 1-2-3』(セクション1-2-3)

向島の路地から路地へ、シャイで寡黙な二人のスケートボーダーが滑り抜けてゆく。
「セクション」とは、スケートボーダーたちが遊ぶためのレール、ボックス、ラン
プといった遊具のこと。これは、まちの中で繰り返しセクションを作りながら、自
分たちの“居場所”を探し続けるスケートボーダーたちの姿と移動の軌跡を通して、
今この時にしか存在しない向島の風景を記録する映画です。
この地域ではあまり見かけない登場人物を主人公にして、品川亮はまちのイメージ
を新しい角度から切り取ることに成功しました。映画の最後には思わず息を飲む未
来の向島の姿も。急速に変わりゆくまちに対する、ちょっぴり辛口なオマージュの
込められた作品となっています。
ロケ地として、今話題の新東京タワーの建設予定地での撮影も敢行。登場人物とし
て、地域にお住まいの方々にもご出演いただいたほか、アーティストのパルコキノシタ、
松蔭浩之、そして向島芸術計画にも参加している三田村光土里らが、いずれも一癖
ある脇役を演じています。成果報告展では、撮影の舞台裏を記録したメーキングビデ
オもご覧いただきます。

●脚本・監督:品川亮(しながわ りょう)

月刊誌STUDIO VOICE編集長の傍ら、自主制作映画を撮り続けている。長編監督
作品『亡霊極道』(ゆうばり国際フンタスティック映画祭2004参加)など。2007年
2月、短編オムニバス『over8』の一作品として、「結晶都市」公開(シネマアートン下
北沢)。また東映アニメーションより『画ニメ』シリーズとして、H・P・ラブクラフト
原作『ダニッチ・ホラー』を監督(DVD発売中)。

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■ワークショップ&パラパラ写真装置制作『思い出への話』

これまでも向島地域で、様々なプロジェクトやワークショップを行って来た水内貴英
と住中浩史。今回は向島にお住まいの方々との1対1のミニ・ワークショップを通じ
て、各自の身の回りの「何気ない日常」を撮影してもらい、1万枚以上に及ぶ連続写
真を集めました。
その中からベストショットをセレクトして制作したのが、今回展示する巨大なホイー
ル状のパラパラ写真装置。まさに向島のタイムカプセルとも言うべき作品です。成果
報告展に合わせ、さらに内容をバージョンアップ。路地のまちを歩く時のように、ど
うぞゆっくりとしたペースでハンドルを回してご鑑賞ください。会場では、モニター
を使った連続写真の展示も行います。

●アーティスト:水内貴英(みずうち たかひで)・住中浩史(すみなか ひろし) 

各地の地域アートプロジェクトや小・中学校でのワークショップで活躍。越後妻有ト
リエンナーレ2003『MEETS』(水内)、ワークショップ『こどもが彩るまちづくりプロ
ジェクト』(向島/2004)など多数。今年は向島芸術計画のプロジェクト以外にも、据
え置き式の水琴窟を用いた『路地琴プロジェクト』(AIGすみだコミュニティプログラ
ム2006)を地域内で展開している。

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■アーティスト・イン・レジデンス『編む女の棲む長屋』

5月の一ヶ月間、三田村光土里は京島の長屋(京三北ふれあい交友倶楽部)に
おいてアーティスト・イン・レジデンスを経験しました。そして滞在期間中に、まちの
人々の家の奥に眠っていた毛糸や手編みのセーターを集め、それらを素材に長い長
いマフラーを淡々と編み続けました。
今回の成果報告展では、アーティスト自身がまちに同化することによって、次第に姿
を消しつつあるまちや人々の記憶を、手編みのマフラーに託して再生させてゆく様子
を、インスタレーションと、写真家・池田晶紀との新ユニット「池田みどり」による写真
にまとめ発表いたします。

●アーティスト:三田村光土里(みたむら みどり)

記憶やコミュニケーションをテーマに独自なアート作品を制作、国内外で高い評価を
得ている。「Permanent Room」(現代美術製作所・個展/1999)
「Not so smooth」(資生堂ギャラリー・二人展/2002)「幸福論」(東京都写真美
術館・グループ展/2003)「グリー ン・オン・ザ・マウンテン」(Secession ウィーン・
個展/2006)など。

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『向島芸術計画2007』成果報告展

■主催・企画:現代美術製作所
■共催:アサヒ・アート・フェスティバル実行委員会
■特別協賛:アサヒビール株式会社
■助成:財団法人アサヒビール芸術文化財団
■協賛:株式会社ドマーニ、東映アニメーション株式会社、5050 SKATEDOG SERVICE、 池田雅則、大串広子、川上智子、川又沙智、清水369、末永健治、向井隆浩、山ノ内“イチロー”義知
■後援:特定非営利活動法人 向島学会
■協力:AAF映像ネットワーク、a-design、アート&カフェこぐま、ART BY XEROX、
京三北ふれあい交友倶楽部、KOSUGE1-16、墨田区立第三寺島小学校、TARO(EAT&ART)、帝都ロケット商会、トリのマーク(通称)、はなみずきホーム、フルハウス、株式会社北條工務店、向島アートのまち実行委員会、YUMIKO CHIBA ASSOCIATES、向島あかりプロジェクト(市川真弓、上前隆行、新福綾乃)、池田晶紀
、井関信雄、大谷摩子、倉田耕平、後藤宜則、小長井篤、近藤進也、鈴木潤、藤井正昭、山下昇平、山中一高、渡辺慎二

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AAF2007ホームページ http://www.asahi-artfes.net/

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