さて突然ですが問題です。現在、オーストラリアが国をあげて憂慮し、「なんとかしなければ」と取り組んでいる国民的課題とはなんでしょう。
答えはズバリ 「肥満」対策です!!
実はオーストラリアは、アメリカと肩を並べる、先進国屈指の肥満大国なんです。とくに子供の肥満率増加は危機的とさえ言われています。最大の原因は、やはり食生活と、それに対する意識の低さ。聞けば、小学生の子供のお弁当がポテト・チップスだけというケースが珍しくないといいますから。日本では本当に考えられません。
われわれがこちらへ引っ越してきたばかりの頃のこと。テレビを何気なく眺めていたら、今でも鮮烈に印象に残っているワンシーンが飛び込んできました。生クリームたっぷりの巨大なケーキをわしづかみ、口に入りきらずにあふれるのも構わず猛然と食べ続ける7〜8歳くらいの子供たち。そしてそれを横で見ていて止めることができない母親の映像。
次の瞬間、画面に大写しにされるテロップの文字は・・・
“You are killing your child !!”(あなたはわが子を殺しているのと同じ!)。
実はこれ、その晩に放送予定のテレビの特集番組『ザ・肥満』の予告PRだったのですが、あまりにショッキングなメッセージだったので今も鮮明に覚えています。
たしかに街行く人をながめてみれば、太っている方が多い。というより、全体的にみなさん多かれ少なかれ太っている印象。ゴールド・コーストは気候がよくて一年中肌の露出度が高いので、余計それが目立つのかもしれません。
おまけに、ショッピング・センターなんかで、みんなの買物の仕方を見ていると、本当に驚くことが多いです。カート一杯にあふれんばかりの、大量のお肉とお菓子とジュース類の山。以前、すこし小太りの普通のおばあさんが、コカ・コーラの大きなペットボトル2リットルを一度に12本買っていく光景に唖然としたことがあります。
2リットルを一度に12本、つまり24キロ分のコカ・コーラ...いったい誰が何日かけて飲むんでしょう?
そんなわけで、わが光輝オーストラリア・スクールにやってくるオージーの患者さんたちも、やはりそれなりに(?)肥満を気にしていらっしゃる方が少なくありません。もちろん光輝にやってくる患者さんは、カラダや健康に対する意識がたかい方々なので、食生活の改善をふくめ様々なことにチャレンジしている。ただ、それで必ずしも問題解決とはいかないもので、いろいろ試してみたけど結局効果なし。そういう方が多いですね。
そんななか「日本からやってきた薬草のセラピー」=光輝療法によせる彼らの期待感は、じつは並々ならぬものがあります。「これは痩せるに違いない!」。ビラを見て初めて来た方で、そう確信して疑わず、こちらが説明する前からもう「会員になる」と宣言した人さえいるぐらいです。もちろんありがたい話なんですけど、いったいなぜ?
当初はうまくつかめなかった、この一方的な(?)期待感のワケ、最近はすこしずつ見えてきました。その理由については(長くなりますので)また次会にしたいと思いますが、とにかく、肥満をなんとかしなければ。これがオーストラリアの、そして光輝オーストラリア・スクールのとりくむべき、最大の課題であることは間違いなさそうです。