「鳴子感光」 宮崎淳監督 2005年作品
撮影者と場所と光が、あるとき強く共振してできる「場」を定着すべく、宮崎淳監督が東鳴子温泉に出向きました。誰もが知っている風景、なのに見知らぬ風景。監督のまなざしが、新たなイメージ「ごてんゆ」を生み出します。
宮崎 淳
1965年生。映像作家。東京造形大学卒業。
画家にして郷土の記録映画を撮り続けたシネアストを祖父に、某テレビ局の報道カメラマンを父に生まれるも、本格的に映像制作に向き合うのは美大入学後のこと。 「Ring Android」(’87)が、ストーリーなし、音なし、その上45分を超えるというクレイジーな超大作であったにもかかわらず、 イメージフォーラム・フェスティバル’88 でグランプリを受賞。以来、ミュージック・ビデオクリップやテレビCM等を手がける傍ら、 独自の映像世界を追求する短編映画を、年平均1作のペースで作り続けている。「真空氷」(’90)が92年、ロンドン映画祭で招待上映されたのを皮切りに、 近年は海外の映画祭で上映される機会が多い。93年に全米13都市を巡回上映した「発生蝕」(’92)はシカゴリーダー紙において、 アメリカを代表する映画評論家フレッド・キャンパー氏より絶賛される。また、’97年からは、日本のインディペンデント・ムービーをフランスに紹介する日仏合同プロジェクト、 「フランスにおける日本の実験映画」の1本に毎年新作を選出されるようになり、ストラスブール現代美術館をはじめ、フランス国内で巡回上映されている。 03年3月、同プロジェクトより招待を受け渡仏。上映と講演を行う。 2004年、「FRONTIER」が第57回カンヌ国際映画祭監督週間にて“若い視点賞”を受賞。現在、町田デザイン専門学校と、母校である東京造形大学で非常勤として教鞭をとり、後進の育成にも力を注いでいる。