ただいま風土メンバーは9月2日・23日の初イベントに向けて準備中。
それに先立ち、7月27日に1つ活動をおこないました。
立教大学社会学部阿部治教授の3年生ゼミの授業の企画運営をしたのです。
このゼミには、環境教育やESD(持続可能な開発のための教育)についての研究をする学生が集まっています。
そこで私たちが企画したプログラムは、「地元学の手法を用いたまちあるき」です。

地元学は、地元の人が主体になり、外部の人の視点や助言を取り入れながら、地元のことを知り、地域の個性を自覚しようというものです。
地元学では、地元に住んでいる人を「土の人」、外から訪れる人を「風の人」と呼び、両者が一緒に参加して地元のことを学び、地元の宝を発見するのです。
私たちの団体名「風土」はこれに由来しています。
私たちも、西池袋に住んでいる「土の人」と外部から来た「風の人」が出会う場を作り、西池袋の埋もれた宝(%ハート%)を発見していきたいと思っています。

地元学は熊本県の水俣で生まれました。
その背景には、水俣病があります。
水俣病によって地域の住民は長い間大変苦しめられてきました。
健康被害を受けた上に、国や企業を相手にした訴訟も困難なものでした。
さらに水俣の人たちが苦しんだのは、地域内で差別や対立、分裂が起きたことです。
結局水俣に住むことをあきらめ、よその土地に移っていった人もいました。
このように地域が疲弊していく中で、当時水俣市の職員だった吉本哲郎さんは地元学を提唱し、自分たちの足元を見直すことから始めて、水俣病問題に取り組みました。
すると今まで気づいていなかった地元の宝がたくさん発見されたのです。
「ないものねだり」から「あるもの探し」へと視点を変えることで、地域の豊かな資源が再確認できました。
それが市の総合計画や環境基本計画などに反映され、市の姿を変えていきました。
今では水俣市は活力を盛り返し、先進的なエコシティとして広く知られるようにまでなりました。

私も大学院では阿部先生に指導していただきました。
一昨年には授業で水俣を訪れ、実際に地元学を体験したり、吉本さんに直接お話をうかがったり、多くの貴重な経験をさせていただきました。
今回のゼミの授業では、その時に水俣の方々に教えていただいたことを今度は私たちが後輩に伝えたいという思いで関わらせていただきました。

(%緑点%)西池袋で「あるもの探し」をして宝を見つけたいと思った方(%緑点%)
9月2日・23日のイベントに参加しませんか?
まだ参加者募集中です。
少しでも興味のある方はお気軽にご連絡ください。
お問合せ先:風土-kazetsuchi-事務局 kazetsuchi@yahoo.co.jp
お待ちしています。(ぺこ)