女性の就労を支援する「女性と仕事の未来館」が、事業仕分けで「廃止」…

(%青点%)(%青点%)行政刷新会議による5月の事業仕分け第2弾で、厚生労働省所管の「女性と仕事の未来館」(東京都港区芝)が「廃止」と判定された。
同省は「女性の就労支援の拠点」と位置づけてきたが、仕分け人からは「国が実施する意味を感じない」などと厳しい評価が相次いだ。
関心の深い人には便利な施設でも、一般の人の利用にまでは広がっていない点が問題視されたようだ。

・・・同館は歴史展示のほか、女性の労働に関する5万冊の蔵書、旧労働省設立(47年)以来の行政資料をほぼ網羅している。地方自治体やNPO向けなどの研修、一般向けの相談窓口やセミナーも開催しており、09年度の相談件数は5381件、セミナー受講者数は5088件に達する。
今年度のセミナーでは、女性が正社員になるためのキャリアアップ支援や、シングルマザー向けに仕事と子育ての両立の仕方を学ぶグループカウンセリングなどを実施している。

それでも、仕分け人の評価は「地方自治体や民間でも同じような事業をしている」「ハコモノの必要性を感じない」。
判定は「直ちに事業の目的・手法を再検討するとともに、(建物の)活用方策について検討する必要があり、廃止」だった。

・・・所管する厚労省雇用均等政策課の吉本明子課長は「事業仕分けの指摘を踏まえて国がやるべきことは何か、必要な改善点を検討している」と話す。
http://mainichi.jp/life/job/archive/news/2010/06/20100628ddm013100031000c.html
 
◇女性と仕事の未来館
 厚労省の「女性と仕事総合支援事業」の一環として、財団法人女性労働協会が運営している。開館は00年1月。初代館長は評論家の樋口恵子さんが務めた。現在(2代目)は女性や家族問題で知られる弁護士の渥美雅子さん。経費(22年度予算)は事業費と人件費で2億4000万円。原則月曜休館。入場無料。

女性と仕事の未来館
http://www.miraikan.go.jp/