東京電力福島第一原子力発電所の事故で、文部科学省は、事故発生から来年3月まで受ける積算の放射線量の推定値を示した原発周辺の地図をホームページで初めて公表しました。
この地図は、文部科学省などが原発周辺の2138の地点で今月21日までに測定された放射線量のデータを元に作成したもので、1日8時間屋外にいると仮定して、来年3月11日までに受ける積算の放射線量の推定値を示しています。
地図では放射線量が等高線のように示され、「計画的避難区域」の目安とされる年間20ミリシーベルトの赤い線が、原発の北西方向の浪江町や飯舘村などに広がっています。
年間の放射線量の推定値を示した地図は、今月10日に国の原子力安全委員会が「計画的避難区域」についての考え方をまとめた際に、原発の20キロ圏外に限って公表されたことがありますが、20キロ圏内も含めた地図が公表されたのは初めてです。
文部科学省によりますと、最新のデータを元に作られた今回の地図は、10日の地図に比べて、ほとんどの地点で放射線量の推定値が減少しているということです。
これについて、事故対策統合本部の事務局長を務める細野総理大臣補佐官は「今回の地図をもとに避難区域の変更を行う可能性は低いと思う」と話しています。
文部科学省は地図をホームページで公表し、月に2回、データを更新するほか、土壌についても地図の公表を急ぎたいとしています。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20110424/k10015519341000.html
◆福島第1及び第2原子力発電所周辺の放射線量等分布マップ
http://www.mext.go.jp/a_menu/saigaijohou/syousai/1305520.htm