東日本大震災の政府の「緊急災害対策本部」の議事概要が公表

議事録が残されていなかった東日本大震災の政府の「緊急災害対策本部」の議事概要が作成され、9日、公表されました。
被災地への支援を巡る混乱など、災害発生直後の状況がおよそ1年たって明らかになりました。
事故直後から政府がメルトダウンに至る可能性を認識していたことなど、当時の状況の一端がわかる一方、避難など重要な決定の詳細なやり取りの記載はなく、政府の対応を検証することが困難な内容になっています。

この問題で、政府の原子力災害対策本部の事務局を務める原子力安全・保安院は、当時のメモや聞き取りなどを基に議事概要を作成し、事故が起きた去年3月11日の第1回から去年12月26日の第23回までの76ページ分を公表しました。
それによりますと、菅総理大臣が緊急事態を宣言した第1回の会議では、発言者は分かりませんが、「バッテリーで冷却装置が動く8時間を超え、炉心の温度が上がるようなことになると、メルトダウンに至る可能性もある」という指摘があり、政府が事故発生直後から重大事故に至る可能性を認識していたことが分かりました。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120309/k10013613011000.html

◆議事録が語る原発事故の10日間
http://www3.nhk.or.jp/news/web_tokushu/0222.html

◆原子力災害対策本部会議の議事概要
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/genshiryoku/