企業で働く人の4人に1人が、過去3年間に職場での優越的な地位を背景にした嫌がらせ「パワーハラスメント(パワハラ)」に遭ったという反面、その半数近くが特に何もしなかったことが、厚生労働省による初めての調査でわかった。
企業が設けた窓口などに相談した人はわずかで、同省は「人事査定への影響や他人に知られることを心配し、ためらっているようだ」と分析している。
調査は7〜9月に実施。20〜64歳の男女9000人に対し、インターネットを通じて回答を求めた従業員調査と、正社員30人以上の会社4580社が回答した企業調査の二つを行った。
http://www.yomiuri.co.jp/komachi/news/20121213-OYT8T00868.htm
◆報告書(概要版)(PDF:KB)
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000002qx6t-att/2r9852000002qx99.pdf
職場におけるパワーハラスメントへの理解促進
「職場のパワーハラスメントの予防・解決に向けた提言」をもとに、各企業は、自社の状況を踏まえ、労使の話し合いのもと、会社としてのパワーハラスメントについての考え方を整理し、職場においてパワーハラスメントの予防・解決への意識啓発を進めていくことで、パワーハラスメントかどうかの判断やパワーハラスメントといえない相談が寄せられるといった課題の解決に近づくことが期待される。パワーハラスメントの予防・解決への取組を進め、従業員の関心が高まることで、一時的にはパワーハラスメントの相談が増えることも予想されるが、しっかりと相談に対応していく中で、各種取組の効果が現れ、将来的にはパワーハラスメントをなくすことにつながると考えられる。