食物アレルギーについて

食物を摂取した後に免疫を介してじんましん、湿疹、下痢、咳、ゼーゼー(喘鳴)などの症状(表1)をおこす疾患です。全身のじんま疹、血圧低下、意識障害など重症な症状まで出現するとアナフィラキシーと呼びます。稀ですが、アナフィラキシーショックといって生命にかかわるような状態にいたることもあります。
食物を食べて異常な症状が出ても、免疫が関与していないと、食物アレルギーと呼びません。この免疫としてIgE抗体という免疫グロブリンの1種が重要です。しかし、すべての食物アレルギーの発症にIgE抗体が関係しているわけではありません。IgE抗体以外の免疫(例えばT細胞)が関与する場合も一部の食物アレルギーではみられます。
食物を摂取してから症状が出現する時間で、便宜的に、2時間以内ならば即時型、それ以上の時間ならば非即時型としています。
即時型にみられる主な症状は、じんま疹、かゆみ、口唇浮腫、嘔吐、咳、喘鳴、アナフィラキシーなどです。
非即時型の反応は乳幼児期の牛乳(粉ミルク)などが関与した腸炎による下痢があります。食物が関与したアトピー性皮膚炎は主として2歳以下の乳幼児にみられことが多く、IgE抗体が関与していますが、アトピー性皮膚炎そのものの悪化は非即時型であり、原因食品を摂取した後、数時間経って現れるとされています。

◆食物アレルギーについて
http://www.allergy.go.jp/allergy/publications/pdf/foodallergy.pdf

◆アレルギーについて知ろう
http://www.jsaweb.jp/public/index.html

◆アレルギー対応ガイドライン/厚生労働省
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kodomo/pdf/hoiku03.pdf