食品大手の「マルハニチロホールディングス」は、冷凍食品事業を手がける子会社の群馬県の工場で生産したピザなどの冷凍食品から農薬の一種が検出されたとして、この工場で生産された商品は、賞味期限に限らず、すべて自主回収すると発表しました。
「マルハニチロホールディングス」の発表によりますと、自主回収の対象となるのは、子会社の「アクリフーズ」の群馬工場で生産した冷凍食品で、すでに販売が終了したものも含め90品目の商品です。
会社によりますと、先月から商品で異臭がするという苦情が合わせて20件寄せられ、詳しく調べたところ、27日になって商品のミックスピザやコロッケなどから殺虫剤などとして使われる農薬の一種「マラチオン」が検出されたということです。
会社で原因を調べていますが、今のところ分かっていないということで、群馬工場の生産を中止するとともに、この工場で生産した商品は賞味期限などに関わらず、すべて回収するとしています。
この工場は、市販用と業務用合わせて88の品目を年間およそ8000万個生産していますが、回収対象がどれだけの規模になるか分からないとしています。
会社によりますと、これまでに商品を食べた子どもがはき出した事例が1件あるということですが、このほかの健康被害の連絡はないとしています。
回収の方法について、会社では商品の裏面に「製造者アクリフーズ群馬工場」と記載されているものはすべて送料着払いで工場まで送るよう求め、商品の代金も、後日、返金するとしています。
記者会見で、マルハニチロホールディングスの久代敏男社長は、「多大なご迷惑、およびご心配をおかけし心よりおわびします。原因の解明と再発防止策を発表します」と話しています。
問い合わせ先はアクリフーズお客様センターで、0120ー690149、午前9時から午後5時まで受け付けているということです。http://www3.nhk.or.jp/news/html/20131229/k10014200241000.html
◆マルハニチロホールディングスHP
http://www.maruha-nichiro.co.jp/
◆マラチオン
http://www.famic.go.jp/ffis/feed/info/profile/malathion.pdf