マダニ類に刺されないための予防法

近年日本でも自然への回帰の心が増加し、それが森林浴などの健康ブームにも乗り、都会の人々が屋外、特に森林、山野へレジャーに出かける機会が増えています。このようなアウトドアブームは喜ばしいことでありますが、それに伴い森林、山野でマダニという虫に出会い刺されてしまう人々が増えています。マダニに刺されること自体は少しの痒み、痛みを伴うのみで自分で処置してしまうことも多いと思われますが、もしこれらのマダニまたはマダニ類が病原体を保有していれば、予期せぬ不都合が生じます。

マダニの生息する山野で野外活動をするときは、布目が細かく、表面の滑らかな、明るい色の衣服を身に着け、裾は長靴やハイソックスの中に入れ、マダニの衣服内への侵入を予防します。帰宅後、入浴時にマダニの咬着、衣服への付着の有無を調べて下さい。乳幼児、老人は被髪頭部への咬着が多いので、頭部を重点的に調べます。咬着後24時間以内に虫体を除去すると感染率が低いといわれますので、咬着をみつけたら、虫体を破損させずに、ピンセットなどで引き抜いてみます。虫体が一部でも残存している可能性がある場合は、後に症状をきたすことがありますので、直ちに医療機関を受診して下さい。

◆日本皮膚科学会
https://www.dermatol.or.jp/qa/qa19/q08.html