被災地に乳児用液体ミルク=アレルギーなど注意を—

常温で保存でき、開封してすぐに飲める乳児用液体ミルクは災害時に有効で、規格基準を定めた改正厚生労働省令が8月に施行され、国内での製造・販売が解禁されたばかり。ただ専門家は、災害時に乳児の口に入れる際には注意が必要と指摘する。
乳児用液体ミルクは牛乳にビタミンなどの栄養分を加えたもので、成分は粉ミルクと同じ。2016年の熊本地震の際にはフィンランドから支援物資として届けられ、子どもを抱えた被災者に歓迎された。

東京都は今年6月、災害時に液体ミルクを調達するため、流通大手イオンと協定を締結。7月に発生した西日本豪雨では、岡山県倉敷市の要請を受け2000本を提供した。
北海道地震では9月10〜11日に、フィンランド製の1050本の液体ミルクが道に提供された。道は避難所やミルクが行き届いていない家庭に届けてもらうため、被災した厚真町や安平町など5町に約200本ずつを配布した。

ただ液体ミルクは国内ではまだ一般に流通しておらず、多くの乳児は初めて口にすることになる。アレルギーなども懸念されるが、災害時にはすぐに病院で診察してもらえない可能性がある。

配布に当たり、ミルクには注意点を記した日本語の説明書が添付された。東京都の担当者は「赤ちゃんの栄養は母乳が基本。災害時などやむを得ないときはよく振って、開けたらすぐに飲み、飲み残しはすぐに捨ててほしい」と呼び掛けている。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180918-00000054-jij-soci

◆赤ちゃん用「液体ミルク」って本当に安全なの?
https://www.mamatenna.jp/article/61285/