夫婦の間で家事と育児の分担がどこまで進んでいるかを示す調査結果が公表されました。家事では妻の平均時間が夫の7倍、育児でも6倍にのぼり、依然として妻に偏っている現状が明らかになりました。
この調査は「国立社会保障・人口問題研究所」が5年に1度実施していて、去年7月、結婚している女性6000人余りから回答を得ました。
それによりますと、料理や掃除などの家事をしている時間は▽平日で妻が1日平均4時間23分と夫のおよそ7倍(夫・37分)▽休日でも妻の1日平均が4時間44分と夫のおよそ4倍となっています。(夫・1時間6分)
また、12歳未満の子どもがいる家庭での育児の時間は▽平日で妻が1日平均8時間52分と夫のおよそ6倍(夫・1時間26分)▽休日でも妻の1日平均が11時間20分と夫のおよそ2倍となっています。(夫・5時間22分)
さらに、献立を考えたり日用品や食材の不足分を確認したりする、いわゆる「名もなき家事」をどちらが担当しているか尋ねたところ、およそ9割の家庭は妻が担っていました。
妻と夫が家事や育児を行う時間は5年前や10年前と比べて大きな変化がなく、依然として妻に負担が偏っている現状が明らかになりました。
調査を行った国立社会保障・人口問題研究所は「男性の積極的な家事や育児への参加が求められているが、育児休業を取得する人が少ないなど夫の働き方が変わっておらず、妻に負担がかかる状況が続いているのではないか」と分析しています。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190914/k10012080421000.html?utm_int=news-life_contents_list-items_005
◆国立社会保障・人口問題研究所
http://www.ipss.go.jp/ps-katei/j/NSFJ5/Mhoukoku/Mhoukoku3.pdf