「毛糸の屋根」、最終日です。
昨日の雨も晴れ、いい具合に風が出てきました。
この、風を可視化するというのもねらいのひとつですが、毛糸が短すぎてなかなかこのウェーブが見られずにいました。
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そして撤去作業開始です。
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このなびき方がまたいいんですねー。
でもしきりと下にいる実行委員のみなさまから毛糸をもっと早く巻き上げろとクレームの電話がかかってきます。冗談みたいな話なんですが、たいがい決まってこの「毛糸はキケン」コールがやってくるんですよね。
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こうして何事もなく、回収完了。
これで28日から数えると9日間にわたるアート・プロジェクトは完了いたしました。
毛糸を送ってくださったみなさま、設置作業にかかわってくださったみなさま、見に来てくださったみなさま、そしてキケンなことは何もせずに「キケンだ、キケンだ」とあれこれ指摘してくださった実行委員のみなさま、本当にどうもありがとうございました。無事、制作・展示を終えることができました。
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今回、この作品を制作してみて再確認したことは、アートはキケンだということ(もちろんそれはキケンなことをわざとしているわけではなくて、必然的にそうなってしまうことがあるということですが)、そしてそのキケンに腰が引けているようなら、つまり他人事だと思ってかかわろうとするなら、アートなんてやらない方がいいんじゃないかということ、しかしやはり「キケン」(?)を乗り越えて達成した果実はすばらしいものだということです。
どうもありがとうございました。
次は夏、宮城県東鳴子での企画です。また「毛糸はキケン」と言わせたいと思います(でもたぶん、鳴子の人たちは仙台よりずっとアート・リテラシーが高いので言わないかも…)。
(門脇篤)
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