東北の現場から横浜の現場へ(26)

まずはharappaの畠山さんから青森のアートシーンについてのお話。地図や関係図などを多用した実にわかりやすい説明です。というのも畠山さんは実業家で、そういうまちのバリバリにがんばっている方たちが何かおもしろいことをやりたいと集まったのがharappaなんだそうです。道理でしっかり経営できているわけです。

畠山さんの青森のアートシーンにつづいて、私門脇が青森以外の東北のアートシーン、特にプロジェクトものについておもしろいもの、おもしろそうなものを画像を数点ずつまじえながらご紹介しました。
紹介したのは
岩手…「アート@つちざわ」(花巻)
秋田…「ゼロダテ」(大館)
宮城…「TANABATA.org」(仙台)、「仙台アートシティプロジェクト」(仙台)、「はっぴぃはっぱプロジェクト」(仙台)、「アート屋台プロジェクトin仙南」(大河原)
山形…「肘折温泉逗留芸術家2008」(肘折温泉)、「横丁アートセッション」(長井)
福島…「アートポート小名浜」(小名浜)
ほとんどのところからチラシや画像を送っていただきました。それを束ねてひとつの袋に入れて来場者に配布したのですが、とても貴重な資料になったように思います。

次に畠山さんからharappaの事業展開と一連の奈良美智展についての報告がありました。私は行ってないのですが、以前、仙台で立木さんによるお話を聞いていたので概要は知っていたのですが、今回はかなり詳細な数字の面でも興味あるお話が聞けました。これも肩寄せあうような人数ならではのことですね。
その後、私がやった宮城県での事例を3点紹介しました。東鳴子温泉での「GOTEN GOTEN アート湯治祭」、塩竃での「もとまちアート海廊」、仙台定禅寺通りでの「けやきに花を」の3つで、まちとの協働というあたりにスポットを当ててお話しました。
最後に05年の横浜トリエンナーレで誕生し、その後も確実な取り組みを行っている横浜の「はまことり」の橋本さんから横浜での取り組みと今回の横トリのお話などをうかがうことができました。市民が動かすアート・プロジェクトの胎動のようなものを感じました。

質問コーナーが予定の時間を大幅に過ぎて終了し、来場者の方と交流会。いろんな方とお知り合いになることができました。ありがたいことです。私の話を聞いて「元気をもらった」とか言ってくださった方もいて、これまた実にありがたいお話です。どっちかというと元気を与えるよりがんばらなくってもいいかな〜という気にさせてしまうことが多いようなんですが。

外に出るともうこんなに真っ暗。
わざわざ長野からかけつけてくださった信州大の木村先生と横浜の町を歩きます。

(つづく)