ここで大沼幸男さんを中心に、現在は国の雇用対策として、3年間の助成を受けて農林業をやりたい人を全国から募集し、雇用、3年後の自立を目指すそうです。
最大で11人。しかし3年の助成期間が終わると雇用契約が終わってしまうので、それ以降はひとりだちしてやっていってもらうほかはなく、よほどの覚悟で来てもらわないといけないだろうというようなお話でした。
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私がいた小1時間の間にもぞくぞくと幸男さんを訪ねてくる人が引きもきらず、みないろんな話をしていきます。ここはいわばまちの情報ステーションなんですね。いながらにして地域のいろいろな情報が入ってきて、交換していきます。
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私は東鳴子で出す「英語ガイドブック」のトレッキングコースを幸男さんになおしてもらい、鬼首を後にしました。
2年前に鬼首小学校の子どもたちと写真集をつくったときには6年生が20人ほどいたのに、今では全校生徒で40人ほどだそうで、毎年、生まれてくる子どもも3〜4人がせいぜいとのこと。
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こんなにも美しい土地なのに、住む人がどんどん減っていき、そこで培われ、伝えられてきた文化もとだえてしまう。本当にどうしたらいいのだろうと思います。
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(門脇篤)
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