四川大学の先生方のお話(3)

助け合いについて伺いました。

◎募金
 募金総額は、300億元。ただし、必要とされている500万のテントも賄えない。
 温家宝首相はすでに700億元の救援基金を創設したと発表。しかし、全体としては1兆元必要と見込まれている。
 そうなると、自ら救おうとするモティべーションも必要。そうでなければ天文学的数字である。募金等も惨状をもっと訴えないと頭打ちになる。

◎ボランティア
 ボランティアの高まりは、中国のルネッサンスといっていい。認識は高まった。
 ボランティアはいわゆる権力構造には合わないのだろうけれども、災害という非常事態ゆえに受け入れられた。

 ボランティアは、災害から得た精神的宝物。経済優先主義を反省し、人道援助の大切さ、道徳の復活、国を挙げて1つの命を救おうとした姿勢がある。精神的・人道的尊さから見て、中国の「ボランティア元年」と呼んでも良いと思う。ボランティアが新たな空間を提供したことは確か。政府も、人々のモラルを認めざるを得ない。ボランティアが活躍しているのは、30年間の改革開放政策の賜物だろう。世界との交渉の結果である。
 
 コーディネートは、地震救済指揮センター、共産党青年団。ただし、外国(日本、ロシア、台湾、ドイツ、韓国)からのボランティアは外務省が担っている。

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◎ボランティアの声

ボランティア活動に参加している人に聞いてみました。

「昨日もボランティアに行っていました。ボランティアネットワークがあります。何が必要かを聴いてまわってWebにあげる。ネットワークのリーダーは若者です。基本的に草の根でやっています。行政の人にも入ってもらって関与してもらっています。米を9トントラックで持って行きました。水と火はあるけれど、米はないので。これは第1ステージ救急救援の段階だと考えています。次の段階としては、小学校の復旧支援を計画しています。寄付してくださる方々から、もっとこうしろというフィードバックがあることもあります。すべて合議制でやっていますので、自分としては、時間浪費的な面もあると思いますが。」