7月20日

中越地震で被災され、3年あまりの応急仮設住宅生活を経て、昨年12月木篭(こごも)地区の山古志地域罹災者公営住宅に引っ越しされたおじいちゃん、おばあちゃんのお宅を訪問することができました。このご夫婦のことはニューズレター等で何度か書かせていただいていますが、中越地震が発生した平成16年、避難所から仮設住宅への引越しをお手伝いしたことがきっかけでお知り合いになりました。長岡市陽光台の仮設住宅にお住まいの頃は何度かお伺いすることができていたのですが、山古志に戻られてからは、交通の便の問題もあり、なかなかお会いできずにいました。この度ようやく、念願かなって、新しいお住まいにお伺いすることができました。お家に近づくと、家の外に出て到着を待ってくださっているお二人の姿が目に飛び込んできました。

2世帯で1棟になっている木造2階建てのお宅の中にお邪魔すると、リビング/キッチン部分は、屋根までの吹き抜けになっていて、開放的な空間。木の香りが漂うお住まいは、冬の間、野菜を干しておける廊下があったり、雪国ならではの造りでした。おばあちゃんは、「引っ越してから半年が経過し、ようやく自分の家という実感が湧いてきた」とおっしゃっていました。

おじいちゃんが採ってきてくださった大きな笹の葉を使って、おばあちゃんが“ちまき”を作って待っていてくださいました。笹の葉でもち米を包み、蒸して使った手作りちまきは、思わずニッコリしてしまう優しい味でした。この地域では、きな粉をつけて食べるそうで、その相性はバッチリ!絶品でした。他にも、いなり寿司やお漬物など、おばあちゃんの手作り料理の数々に、今回もまたすっかり癒していただいた気分です。
 家の周辺には、小さな畑をつくっておられ、野菜や花が育ち始めたところでした。「つぎ来るときは、花もいっぱい咲いて、野菜もできているよ」との言葉に、いつも温かく迎えてくださるお二人への感謝の気持ちとともに胸がいっぱいになりました。
とても去り難い思いとともに、次の訪問への楽しみを考え、木篭をあとにしました。