「四川大地震災害社会評価検討会」のご報告

8月19日に四川省の省都である成都において「四川大地震災害社会評価検討会」が開催されました.四川省社会科学院や中国農業大学,中国科学院などの研究者から報告があり,被災地で救援活動に取り組むボランティア組織のスタッフを交えて活発な議論が展開されました.

今回の会議のテーマは,被災地の社会評価(アセスメント)の枠組みを検討することでした.環境問題を議論する際には,自然科学の知見に基づく環境アセスメントが行われます.同じように,被災地の復興を考える上で,社会科学や人文科学の知見に基づく「社会アセスメント」が必要であるとの考えから,社会組織や家庭,貧困,ジェンダー,食の安全,心理ケアなどの課題について,アセスメントの枠組みが議論されました.

四川省とはいえ被災地から離れた成都の市街地では,震災の爪痕を見ることはありませんでした.しかし,会議の場には,復興に取り組む人々の熱気がありました.我々は,7月に北京で開催された四川大地震「草の根社会応援ネットワーク」で出会った方々との再会を果たし,我々が行える救援活動について意見を交わしました.具体的な活動の方向性が固まりましたらご報告させていただきます.