7月11日より四川大地震(中国名「汶川(ぶんせん)大地震」)の被災地を訪れました。四川大地震は2008年5月12日に四川省汶川県を震源として発生したマグニチュード8.0(中国地震局)の地震で、約7万人の犠牲者を出しました。

今回の訪問の主な目的は、2つあります。ひとつめは、名古屋のNPO、「レスキューストックヤード」が中心となり、我々も協力している「パンダタオルプロジェクト」で皆さんに作っていただいたパンダタオル(写真「パンダ」)を、被災地の方々にお届けすることです。そして、ふたつめは、皆さんからいただいた義捐金を被災者の方々にお渡しすることです。

今回、約400個のパンダタオルを持参し、そのほとんどを被災者の方々に届けることができました。被害のひどかった北川県チャン族自治県の中心地、北川県城(ほくせんけんじょう)、同県の光明村(こうめいむら)、少数民族のチャン族が集まって暮らしている吉娜村、什邡市の敬老院(高齢者施設)などでお渡ししてきました(写真「光明村」)。時間が許す限り、ひとつひとつ被災者の方々とお話ししながらお渡ししてきました。子どもたちからお年寄りまで、パンダを手渡すと笑顔になって、「ありがとう(謝謝、謝了)」と言ってくれました。中には涙をこぼす方もいらっしゃいました。「日本で地震が起きた時には日本に支援に行きたい」と言ってくれる人もいらっしゃいました。我々ができることは小さなことかもしれませんが、皆さんがパンダとメッセージに込めてくださった思いを、少しでも届けることができたのではないかと思います。

また、義捐金は次の3か所にお届けしました。1か所目は、什邡(シーファン)市の中国科学院心理研究所です。ここは仮設住宅や学校において心理的なケアやサービスを実施しています。2か所目は、同じく什邡市の社会福利救助センターです。ここでは、約200人の身寄りのないお年寄りが生活しています。震災で家をなくされたお年寄りもたくさんおられます(写真「敬老院(什邡)」)。

つづく