岩手県野田村での子ども支援
NVNAD理事 米山清美より
災害時の子ども支援は最近よく言われるものの、大人の生活復興の陰で後回しになっているのではないでしょうか。16年前の阪神大震災当時、地域内の避難所の幼児親子がストレスを感じていたので隣の児童館で預かり保育を始めました。仕事先の幼児教室が震災で休止したこともありましたが、私自身も当時小学校低学年の子どもがいたり、校区子ども会の代表もしたりしていて子どもたちのことが気がかりで何かせずにはいられませんでした。
今回のNVNADが北から支援に入ることになったきっかっけのひとつに、この阪神大震災当時の子ども支援があります。西宮市南西部の浜脇校区子ども会として、震災後の夏休みに全国各地の青年会議所主催のキャンプに招かれました。お世話になったひとつに青森県八戸青年会議所があり、この度当時のJC理事長にも再会することが出来ました。その八戸の方達との岩手県野田村での子どもたちへの支援や、NVNADの子ども支援について報告します。
■野田村教育長
第2回ボランティアバスの際(4/14〜4/17)、戴いた西宮市真鍋
教育長のメッセージを野田村大崎教育長に届けました。「野田村の
子どもたちが全て無事で良かった」と涙ながらに語られ、優しい人
柄がしのばれました。教育長には第3回ボランティアバスの際にも、
参加者が持参した海外の子どもたちの手紙を受け取ってくださった
りお世話になりました。
■野田村立野田中学校
西宮市立山口中学校の生徒会が中心になって集めた募金とメッセージを手渡しました。校長先生は「大会に出る被災生徒達の学校指定ジャージを購入したりしたい」と仰っていました。メッセージは玄関に飾られ、2度目に尋ねたときは体育大会の準備中でしたが、野田中学校3年担当の先生から「募金やメッセージを戴き、生徒達が自発的に返事を書きました」と伺いました。阪神大震災の体験から、メッセージを読んでもらうだけでも大変なので返事など求めてはいけないと思っています。西宮の中学校では事前に充分話し合い募金も集めたそうですが、そんな気持ちが通じたのでしょうか。今後は山口中学校だけでなく他の西宮市内中学校とも交流が出来ればと思います。
西宮市立山口中学校の生徒会からお預かりした募金を、野田中学校の校長先生方にお渡ししました。→
■野田村立野田小学校
4月半ばに訪れた際校長先生とお目にかかり、阪神大震災当時
の学校の様子や子どもたちへの取り組みのことを話しました。「阪
神の時は子ども支援の申し出など全て小学校にきたので、地域と
して校区子ども会が受け入れ等を引き受けました」と言うと「教師
は野田村在住ではないので直接被害は受けていない。逆に地域
は大変なので」と、学校行事もいつも通りこなしたいと仰っていました。帰り際、同行した娘に(震災当時小3)「子どもは当時どう思っていて、どうして欲しかったのか聞かせて欲しい」と言われたそうです。同小学校とは先日も副校長先生と電話で話し、夏休みに校庭でプレーパーク(冒険遊び場)を開催したいと申し出ています。遊びの道具やプレーリーダーと共に出向き、野田村の子どもたちと思いっきり遊びたいと思っています。