台風12号豪雨の被災地へ先遣隊を派遣(9月10日の活動報告)

9月10日(土)朝8:13鶴橋駅からNVNADスタッフ2名が近鉄電
車に乗車し、三重県の松阪駅まで行きました。松阪駅前でレンタ
カーを借りて、松阪インターから伊勢自動車道→紀勢自動車道の
紀勢大内山インターで高速道路を下りて、国道42号線を和歌山
方面に向けて走りました。三重県尾鷲市を通過し、13時過ぎに
三重県熊野市に入りました。そこで先に入っていたNVNADの会
員である三重県津市の萩野氏と合流し、昼食を取りながら情報
共有を行いました。三重県津市からは9月17日(土)と18日(日)に三重県熊野市にボランティアバスを出すということで、昼食後に熊野市の山崎サテライト(災害ボランティアセンターのサテライト)にまず寄らせていただきました。そこでは熊野市社会福祉協議会と隣町の尾鷲市社会福祉協議会のスタッフが対応されていました。

熊野市の水害の被災地域を視察させていただくため、山崎サテライトに来られていた方に案内していただき、熊野市の市街地を流れている井戸川に行きました。台風12号の豪雨の影響で井戸川が氾濫し、井戸川の両側に水が氾濫して、あたり一帯は浸水の被害が出ていました。各ご自宅の方は、泥のかき出し作業や清掃活動などを行っておられました。泥というよりは細かい砂が多く、風が吹いたら砂ぼこりが発生していました。井戸川の中には、川の上流から流れてきたと思われる丸太などの木材がたくさんの堆積していて、ショベルカーやクレーン車で除去作業をされていました。

熊野市を少し視察した後、山崎サテライトに戻り、津市の萩野氏とはそこで別れて、我々NVNADスタッフはレンタカーで和歌山県の那智勝浦を目指しました。三重県熊野市から車で約40分走ると、熊野川に着きました。この熊野川も氾濫したらしく、三重県側の紀宝町と、和歌山県側の新宮市にも、大きな水害の被害が出ていました。我々はとりあえずその場は通過し、夕方4時過ぎに那智勝浦町の勝浦福祉健康センターに設置されていた「那智勝浦災害ボランティアセンター」に到着しました。そこで、NVNADの会員になっていただいている連合大阪の関係者や、兵庫県社会福祉協議会のスタッフとお会いし、約1時間程度情報交換をさせていただきました。その後、夕方5時過ぎから、被害のあった現地を視察しようと、那智川沿いの被害にあった地域に車で移動しました。被害の大きかった地域は、川関(かわせき)→井関(いせき)→市野々(いちのの)という地域です。

那智川沿いの道は、とても道幅が狭くて、途中で道が陥没していて、交互通行になっている箇所が3か所ほどあり、また、行方不明の捜索隊やライフライン復旧の関係者、住民や親類などの車がたくさん入ってくるので、道は大渋滞になっていました。那智川沿いの民家は約1〜2キロにわたりほとんどは土砂が流れ込んだ状態で、ボランティアはあまり見かけませんでした。ご家族や親類の皆さんが各家庭の泥のかき出し作業を行っておられる状況でした。ボランティアは必要であるが、道の状態があまりにも悪く、たくさんのボランティアが一度に入ってくると、ますます道路の渋滞につながる恐れがあり、とても悩ましいとのことでした。

約30分程度かかって、ようやく市野々小学校に到着しました。この小学校も那智川の氾濫により、2階近くまで水に浸かったそうです。近隣の住民のみなさんは、9月3日(土)の夜中の豪雨で、この小学校に避難してきたそうです。現在もこの小学校には約50名の住民が避難されています。小学校の校舎に入らせていただきましたが、1階部分は教室も廊下もすべて土砂で埋め尽くされていて、グランドも土砂や丸太などが大量に堆積しており、今回の水害の凄まじさを目の当たりにしました。夕暮れが近づいて来たので、那智勝浦災害ボランティアセンターに戻り、初日の活動を終えました。