野田村と久慈市を結ぶ国道45号線に設置されている温度計は、午後に−1度と表示されていました。西宮のわれわれには、すでに真冬の寒さを感じる野田村です(でも、地元の方々にとりましては、「12月にしては暖かい」のだそうです・・・)。12月第1週の出来事を報告します。NVNADスタッフは1日から野田村に滞在しております。大阪大学すずらんの学生さんは、翌日から。それぞれ約10日間の予定で滞在し活動しています。在阪民放ラジオ局から、現地滞在の学生さんへの密着取材も始まりました。
3日は、村内の国民宿舎えぼし荘で、弘前大学現地講義が開催されました。これから冬本番を迎える野田村で、ボランティア活動を継続していく際に知っておいて欲しいことを伝えることが目的です。約50名の学生さんを前に、午前中は、「災害ボランティアの16年」「野田村の歴史」「訪問活動のマナー」に関する講義があり、午後からは、「足湯実習」と「松ぼっくりを用いたクリスマスツリーづくり」が行われました。NVNADスタッフは、「災害ボランティアの16年」を担当し、「野田村の歴史」は、チーム北リアス現地事務所長が担当されました。「訪問活動のマナー」は、弘前大学の作道教授が体験を交えて講じられました。
「足湯実習」は、NVNADスタッフと大阪大学すずらんの学生が担当しました。その際、神戸大学の足湯隊から譲り受けた”秘伝“を使わせて頂き、”足湯の極意は、対話にある“ということを学んで頂きました。「クリスマスツリーづくり」には、村内の仮設住宅からも数人の方々が参加されました。午後から、会場には、語り部KOBE1995の皆さんが来て下さり、足湯をする学生さんにアドバイスをしたり、阪神・淡路大震災の伝承に携わってこられた経験談を話してくださったり、クリスマスツリーを一緒に作ったり、また、同行された神戸学院大学の学生さんは、弘前大学の学生さんと話し込んだり、様々な場面で、参加者と交流して下さいました。この日に参加できなかった学生さんを対象に、10日にも同じプログラムで現地講義が開催される予定です。
12月5日は、野田村社会福祉協議会からの依頼があり、現地事務所にいるNVNADスタッフ、大阪大学すずらんの学生さん、そして、密着取材中のメディアの方の3名で対応しました。野田村では、泥かきなどの作業は概ね終了していたのですが、この日、あるお店から依頼がありました。先日の雨の時に水がはけず、浸水の危険を感じたとのこと。現場に行ってみますと、敷地内の側溝にかなりの泥が溜まったままになっていました。実は、お店の裏側の隣家との間にも相当量の泥が残っていました。確かに、日頃は目に付くところでは無いかもしれませんが、そこに残った泥のせいで水が滞留してしまったものと思われます。早速、社協にある道具をお借りし、作業用の装備で作業に取りかかりました。午後一杯活動しましたが、ようやく全体の3分の1しか終われず、継続作業となりました。チーム北リアスでは、弘前や八戸のメンバーと連絡をとり、今週中に全ての作業を終える予定で調整を行いました。このように、表面的には片付いたようでも、実はまだそのままになっているところがあるのが現状です。凍ってしまうまでに行っておくべき作業があれば、これからもお手伝いさせて頂きます。