野田村ボランティアバス(2月13日、14日の活動報告)

2012年2月13日、14日の活動
今回の活動は、仮設住宅やいわゆる「みなし仮設」にいらっしゃる方々にバレンタインチョコを配ることと、写真班の活動のお手伝いをすることであった。参加者は、バスで行った阪大生、関学生、関と現地で滞在していた渥美先生と阪大生であった。今回の活動は、いくつかの状況が重なって行われた。まず、バレンタインチョコについては、NVNADとの打ち合わせの中で、2月14日に活動するならば、「チョコを配ろう」という案が出てきた。そして、渥美先生が弘前大学で授業を行われた際に、2004年の中越地震の時に仮設住宅で行ったバレンタイン企画の話を紹介し、弘前大学の李先生がそれに共感され、では弘前大学もバスを出して、チョコを配ろうということになった。その際、仮設住宅以外で民間の賃貸などに入られている被災された方々(みなし仮設の方々)に対しても、チョコを配ろうとなった。このような状況が重なることでバレンタインチョコの活動が行われることになった。

一方、写真班のお手伝いは、同じ時期に写真班の方々が活動されるということを伺った。今まで学生がなかなか写真のお手伝いできなかったので、とてもいい機会だと思い、お手伝いさせていただきたいとお願いし、受け入れていただいた。残念ながら、私自身は写真班の活動には同行することができず、学生からのコメントのみになるが、ボランティアの皆さんが一枚一枚丁寧に写真を整理し、持ち主の元に届けようとする姿勢に大変感銘を受けたようである。写真に込められた思いを大切にするということは、戸別訪問などで一人一人に方々と接する活動と同じ姿勢であることが参加した学生も理解してくれたと思う。また、14日に行われた泉沢仮設でのお茶会を兼ねた写真の展示では、無口な年配の男性が、写真を見つけると顔を真っ赤にして喜んでいたということがあったと聞いた。その状況を想像すると、一人でも多くの人に、流された写真(思い・思い出)を届けたいと思った。また、機会があれば是非お手伝いさせていただきたいと思う。

実際の活動では、バレンタインチョコは13日に村内で購入し、300個のラッピングとメッセージカード作りを行った。メッセージカードには、学生それぞれの思いを記入した。
14日は朝から、社会福祉協議会の生活相談支援員4名の方と一緒にみなし仮設に回らせていただいた(野田村約60軒、久慈市約30軒)。私は午前中、野田村で19軒の訪問に同行させていただいた。不在の方が半数ぐらいであったが、いらっしゃる方々はどの方も「わざわざご苦労様」とおっしゃってくださった。あるいは「こんなチョコもらえると思わなかった」とおっしゃる方もいた。このような方々への活動をしていく必要性を痛感した。

一緒に回っていただいた支援員の方のお話として印象的だったのは、被災された方々でも、家を修復して自分の家に住んでいる方、みなし仮設の方、仮設住宅の方と分けたとき、それぞれの印象が違うとおっしゃったことである。その方は、自宅に住んでいる方が一番「明るい」とおっしゃっていた。先が見えているかどうかでやはり被災された方々の状況が違うようである。そのような意味で、私たちもその方々の状況に合わせた関わりのあり方を考えていく必要があると感じた。午後は、弘前大学からのボランティア23名とともに、仮設住宅すべてにチョコを配った。平日なのでご不在のところも多かったが、受け取っていただいた方々はおしなべて喜んでくださった。時間の関係でお話しする時間は十分にとれなかったが、それでもいろいろな話ができたようである。特に、日頃あまり関わりのできなかった門前小路仮設では半数ぐらいの方がおられ、それぞれとお話ができたのは、次の活動に向けてもよかったと思う。

今回の訪問で少し気になったのが、いろいろとお世話になっている方々が体調を崩していることである。もちろん、寒さのせい、年度末の忙しさのためもあるかもしれないが、疲れがとれず、今までのようにすぐには回復しないようなのである。お一人の方は、一度この(慌ただしい)状況をリセットできればいいのだが、慌ただしい状況が普通の状況になってきて、疲れがとれないことが普通になってしまっているのはつらいとおっしゃる方もいた。私たちボランティアがそれらを肩代わりすることは難しいが、そばにいていろいろとお話を伺うことで、気晴らしになればと思った。
最後に、13日の夜のえぼし荘では、まったけさんから、わかめのしゃぶしゃぶをごちそうになった。初めての食感でとてもおいしかった。ありがとうございました。