−福島県郡山市・三春町を訪問しました−

4月13日(土)、J−NETメンバーであるNPO法人ハートネットふくしまさんを訪問させていただきました。郡山市内にある事務所に9時頃集合し、荷物の積み込みを終えて9時半に出発、隣接する三春町にある平沢応急仮設住宅に向かいました。この仮設住宅には、福島第二原子力発電所がある富岡町から避難されている方が入っておられます。10時頃到着すると、集会所には既に皆さんが集まっておられ、今日の活動“柏餅づくり”を今か今かと待ってくださっていました。早速作業を開始!粉に水を加えて力強く練り込み生地を作る方、中に入れるあんこを丸める方…うまく役割を分担して、作業は手際よく進みました。生地が出来上がると、あんこを包んで形を整え、柏の葉で包む作業は皆で担当しました。

出来上がった柏餅は、炊き出しカーで15分ほど蒸して完成!!まだ湯気が上がっている柏餅を皆さんといただきました。手作り、しかも出来立ての柏餅は本当に美味で、会話も自ずと弾みました。仮設住宅に入ってからは、柏餅はもちろんのこと、お菓子作りなどする機会のない方がほとんどの様子で、「手作りはいいね。」「また作りたいね!」とおっしゃる声を多数聞きました。
 仮設での活動終了後、ハートネットさんのご配慮で、有名な三春滝桜を見ることができました。伺った日は8分咲き程度でしたが、樹齢1000年以上と言われている滝桜は、本当に美しかったです。ハートネットさんは、仮設にお住まいの方々とも花見に来る予定だとおっしゃっていましたが、この桜の美しさに、日常を忘れて心和むひとときを過ごされる方も多いのではないかと思います。

続いて向かったのは三春町貝山にある応急仮設住宅でした。この仮設には、双葉郡葛尾村の人気店・石井食堂がありました。この食堂はおいしくて安いことで知られているそうですが、そのボリュームにびっくりしました。あまりのボリュームに、食べきれず持ち帰る人も多いそうで、持ち帰り用の容器をご準備くださっていることにもおどろきました。食堂には、仮設内のみでなく外からもたくさんの方が食べに来られているようですが、食堂を営んでいらっしゃる方は、この仮設住宅に避難しておられる方だとうかがいました。仮設住宅はお店などのない不便なところにあるケースが多いので、貝山応急仮設住宅のように、美味しく、そして(避難前の)地元の馴染みの味を仮設内で楽しめるのは、住民の皆さんにとっても嬉しいことだと思います。
 事務所に戻った後は、荷卸し等を済ませ、活動の現状や今後についてお話をうかがわせていただきました。人材、資金面ともに活動を継続させていくのは実に大変なことのようですが、今回福島を訪問させていただき、その重要性を改めて感じています。三春町の仮設にお住いの方が「今も来てくれているのはハートネットさんだけ。本当にありがとうね。」「来年も柏餅づくりをしてね。来年もまだここにいるから。あと10年くらいいなきゃいけないかもね。」とおっしゃった言葉が重く残っています。NVNADとしましては、これからも微力ながら、ハートネットふくしまさんの応援、そして福島の被災者の皆様へのご協力ができればと考えています。
 この度お世話になりましたハートネットふくしまさん、本当にありがとうございました。