6月21日〜24日という日程で岩手県野田村に行ってきました。関西の暑さに比べると野田村は、まだ肌寒い日もあり過ごしやすい気候でした。
今回も24日に開かれた第二回地域見守り勉強会に参加するだけでなく、野田村の商工会の方々との勉強会や仮設住宅での交流会に参加させていただきました。
24日に開かれた地域見守り勉強会では、野田村の社会福祉協議会の方々と、東日本大震災からの復興において、今後想定される課題とその対処法を話し合います。今回は、前回に引き続き、「今後仮設住宅等から災害公営住宅等へ引越しをされる方が増えていくと考えられるが、どのようなお手伝いができるか」という議題についてまず考えました。引越し補助の制度があり、これは「仮設住宅などから災害公営住宅を含む再建住宅へ引っ越す際の経費を上限20万円まで補助する」というものでした。しかし、野田村では、従来から、引越し業者を頼んで村内に引っ越しをする習慣がないため、この制度が実際に利用されるかといったことも考えられます。そのため、生活支援員の方が見回り活動の際の一つの話題として取り上げることで、この制度を周知していくことが重要だと考えられます。また、引越し前後の荷造りや荷解き、家具の配置といったところでは、ボランティアもお手伝いできる場面があると思われます。
また、今後仮設住宅からの引越しが本格化していくことで仮設住宅に残る人のなかで「取り残され感」をもつ人が増えていってしまうのではないか、そのような人にどのようなケアができるだろうかといったことも話し合われました。その中で、引越し補助の制度があることや復興スケジュールを伝え、安心感を持って頂くことと、仮設住宅に残る人の話を聞くことで不安を取り除くという2つの取り組みが重要だと思われます。仮設住宅に残る人の話を聞くという点で、仮設住宅でイベントを催すことも効果的であると考えられます。しかし、これまで開いた交流会等のイベントに参加してくださる方は心配ないが、一度も参加しようとされない方に対してどのように働きかけることができるかが課題としてあがりました。これまでは、仮設住宅での物資配布のためにそのような方の家に行くことで、お顔を見ることが出来たが、今は物資配布を行っておらず、生活支援員の方のお話でも見回りの際に家から出てこないためお会いできないとのことでした。しかし、このような方にお会いする手段としてボランティアの学生が有効ではないか、という意見が出ました。月1回ほど来る他の土地の学生だからこそお会いしていただけることもあると思われます。
仮設住宅と地域の被災世帯との結びつきとして、仮設住宅の方が地域に戻ったときに、上手く馴染めるかという問題もあがりました。また今後、高台団地が完成した際には様々な地区から人が集まることになるので様子がだいぶ変わることになるとも考えられます。これらのことも考えていかなければなりません。
次回は、7月の下旬頃を予定しており、勉強会のテーマとしては見回り活動でお会い出来ない人に対してボランティア側がどのようにアプローチできるか、といったことを考えてゆくつもりです。
22、23日は地元の方との交流としてバーベキューを開催し、また書道教室に参加させていただきました。このような交流を通じて顔を覚えていただけたらと考えております。
今後もNVNADさんからご支援をいただき、野田村に足を運ぶことでより深く野田村に関わってゆきたいと考えております。