9月23日から25日という短い期間ではありましたが、岩手県野田村に行かせていただきました。23日には野田村商工会青年部の方々とのまちづくり勉強会に参加させていただき、24日には野田村社会福祉協議会の方々との第五回地域見守り勉強会への参加と、見守り活動への同行をさせていただきました。
今回の見守り勉強会では、まず9月1日に開かれた総合防災訓練についての結果報告がなされました。この防災訓練は岩手県主催のものであり、初の広域開催でした。反省点としては、訓練用のボランティアニーズの準備不足が挙げられていました。当日ボランティア役として5人参加してくれていたが、彼らに協力を要請する場面が少なかったということでした。
また、次の議題としてはこれまでの勉強会でも取り上げられた仮設住宅等面会困難世帯に対する訪問についてでした。普段の見守り活動の際にお会いできない世帯として、面会困難世帯とされていた6世帯に対して7月下旬に訪問したがいずれも不在ということでした。その際、不在票を置いてくることによって次回訪問につなげていくことができると思われます。この問題は、地域見守り勉強会によって取り上げられるようになったものであり、ボランティアによる訪問とも連動させて、継続することによって解決していくこともできるのではないかと思われます。また、引越しボランティアについても話し合われました。こちらも勉強会で毎回取り上げられるテーマです。9月3日にみなし仮設からみなし仮設への引越し際の手伝いが欲しいという相談が寄せられたとのことでした。野田村では引越しの際に上限20万円まで補助が出るということで、今回はその制度を利用し引越し業者を頼んだが、ボランティアが協力することができる場面もあると思われます。しかし、他の自治体ではボランティアが引越しの手伝いをした際にトラブルが発生した事例もあり、どこまでボランティアが手伝うのか、引越し業者との役割分担を明確化することが求められると考えられます。とりわけ、今後災害公営住宅が完成し村内引越しが増加すると見込まれるので、それまでに引越しの際のボランティア対応の素案を固めておくことにし、今後の勉強会でも継続して話し合うことになりました。
今回は勉強会だけでなく、実際に生活支援員の方の見守り活動に同行させていただきました。この日は野田村中学校仮設を回りました。見守り活動の際に、世帯によって訪問頻度を分けており、今回は最も訪問頻度が低い、すなわち心配があまりない世帯を回りました。平日の昼間ということもあり仕事等で不在の方もいるが、畑仕事などの場合は畑までお会いしに行きます。訪問の際には、村による復興計画や制度の周知や、それぞれの家庭の復興状況などの聞き取りを雑談を交えながら行っていきます。この際の話した内容を次回の訪問の際に再度取り上げることで、復興の進捗具合も分かってくるということでした。
実際に見守り活動に同行させていただくことによって、生活支援員の方と仮設の住人の方々との間に信頼関係が生まれていることが分かりました。これもこれまでの見守り活動の成果であり、継続した活動の重要性を感じました。
次回の地域見守り勉強会は10月下旬を予定しており、今後も勉強会で取り上げられた課題に対して実際の行動に移してゆくことが求められると思われます。