8月22日〜25日の日程で、関西学院大学の関先生と学生の皆さんに、岩手県野田村でのお祭りや仮設住宅で活動を行ってきていただきました。その活動報告が届きましたので、お伝えさせていただきます。

野田村1日目の活動報告 担当:成安(関学・関ゼミ)
8月22日(金)
18時頃野田村に到着。チーム北リアスの事務所で荷物をおろしてから祭り会場(役場
前)に向かった。会場では例年同様抽選会の手伝いをした。去年私はこの抽選会で10
00人の前で司会をした。今年は司会ではなく景品運びや景品渡しだと思っていた。し
かし、会場に着くとステージの方に呼ばれ、司会を頼まれた。今まで私は大勢の前に立って何かをできる人ではなかった。しかし去年やったからと思い今年もやってみると、
全く緊張せずに1000人の前で堂々としている自分がいた。決して自分からはやろう
とはしてこなかったことをやる機会を与えてもらい、去年に比べ成長した自分を感じる
ことが出来た。機会を与えてくださったことに感謝している。私以外は景品運びをして
いた。途中強い雨が降り出したが、みんな雨の中でも最後まで真剣に景品を運んでいた。野田村の商工会青年部の方と話す機会があった。私は今回で3回目の野田祭りであるが、その方は1回目のときに仲良くなった方だった。今年はボランティアが少ない、去年より祭りの活気がない、とその方は言っていた。震災とは自然災害だけで起こるものではなく、その土地にもともとあった脆弱性が、自然災害によって目に見える形で社会に現れることを指すと以前授業で習った。その方の話はまさにこれを指していると思った。震災前ボランティアは野田村におらず、野田村の方たちだけで野田祭りをしてきたはずなのに、震災後ボランティアによって野田祭りを支援するようになると、ボランティ
アが減ってきたことで祭りの活気が減ってきたように感じるのだろう。ボランティアは
永遠にその土地に支援できるわけではない。長期的な支援はもちろんあるし、私も継続
的に支援していきたいと思う。しかし、いつかは野田村の方たちだけの力で祭りを開催
していかなければならない。どこかでこの支援には終わりがあることを野田村の方もボ
ランティアもわかっていなければならないし、ボランティアもそれを前提とした支援の
仕方を考えていかなければならないとこのとき改めて感じた。この日は22時前まで抽選会の手伝いをして事務所(チーム北リアス)に戻った。

野田村2日目の活動報告 担当:久保田・津村(関学・関ゼミ)
8月23日(土)
朝、小野さんの作業を手伝いにいった。はじめに、椎茸を栽培しているハウスを見学させて頂いた。菌床の作り方などを話して頂いた。その後、ビニールハウスに移動し野菜の収穫と収穫し終わった作物の撤去などを手伝った。小野さんが新居を見学してはどうですかとおっしゃってくれたので、そのまま南浜団地にある新居と小野さんの亡くなられたお母さんが住む予定だった家を見学させて頂いた。

昼、二手に分かれて、出店(野田まつり)の準備と翌日の活動準備を行った。片方は泉沢仮設に向かい、それぞれのお宅を訪問して翌日の茶話会の告知をしてまわった。もう一方が会場となる「のんちゃん広場」にて、鉄板を掃除する等の出店の準備を行った。合流した後、焼き椎茸の試作を行なった。焼き椎茸は3個100円で販売し、味付けをバター醤油か塩こしょうを選べるようにした。
夕方、売り始めはあまり人が来なかったが、途中地域の子どもたちが集まってきて、宣伝の手伝いをしてくれた。その甲斐もあってか、16時頃からひっきりなしにお客さんが来るようになった。予定の時間よりだいぶ早く完売し、18時半頃には片づけを開始した。
夜、そのまま撤収をして、翌日の材料等の買出しに向かった。買出しが終わった後、事務所(チーム北リアス)に戻り、この日の反省会を行った。
2日目反省・感想
まず、出店1日目ということで要領を得てないこともあり、焼き時間がどれくらいかか
るのか、味付けはどれくらいしたらよいのか等把握できていなく、だいぶ混乱していた
。そのため、当初のコンセプトである椎茸の販売を通しての地域の人たちとの交流があ
まり出来ていなかった。また、同じ人が同じ役割をずっとしているという形になってし
まい、お客さんと全く交流が出来ない人もいた。販売を目的ではなく地域の人々との交
流の手段であることをしっかりと認識できていなかったのは、自分たちにとってマイナ
スであったと感じた。地域の人同士の結びつきの強さは、第三者の私たちから見てもわ
かった。これは私たちが普段生活している地域ではあまり見られることのないもので、
ここで暮らしたいと感じるほど、羨ましくも感じた。

野田村3日目の活動報告 担当:築地・大浦(関学2回生)
8月24日(日)
朝は小野さんの畑のお手伝いに行きました。ビニールハウスの掃除をした後、アイスプ
ラントやスナップエンドウの収穫をさせて頂きました。お手伝いが終わった後は、小野
さんの作るお野菜の話を沢山聞かせてもらいました。しいたけの作り方を伺うと、菌床
の作り方も教えて頂き、また、菌床になる材料も実際に見せて頂きました。小野さんの
作る美味しいしいたけのことを深く知ることができました。
お昼は泉沢仮設の談話室で、皆でそうめんを食べたり、茶話会を開いたり、ハンドアロ
マをしました。途中からNVNADの理事である米山さんの、にしのみや遊び場つくろう会のみなさんも来られて、とてもにぎやかな雰囲気で交流ができました。ハンドアロマをしている時は、仮設の皆さんと楽しくお話をしながら、和んだ雰囲気でした。途中には震災当初の話を聞かせてもらうこともありました。また、小さい子もたくさん来てくれて、みんな元気いっぱいで、私たちも元気をもらいました。
午後は、野田まつりで小野さんのしいたけ、通称のりたけを焼いて売るのと、しいたけ
の量り売りをしました。14時ごろから19時半ごろに完売するまで、大阪大学のすずらん
のみなさんと一緒にしました。売り上げは131食分(13,100円)で、23日24日の二日間で216食分(21,600円)でした。

途中、上組、中組、下組のそれぞれの山車を引いているところと、お神輿を見ることも
できました。また、野田村の方のご好意で、お神輿に少し参加させてもらい、たくさん
水をかけられ、たくさん水をかけて、とても楽しかったです。
車で野田村をまわる時間ももうけてもらい、海の近くを中心に、防潮堤や漁港などを見
てまわりました。まだ工事が続く現実を目の当たりにして、改めてまだ震災は終わって
いないことを感じました。お店に戻り、完売後、すずらんのみなさんと片付けをしていると、花火がちょうど見えて、とても綺麗でした。晩は八戸に移動し、ホテルに泊まりました。
この日は、活動がたくさんあり、とても濃い内容の一日となりました。その分たくさん
の方と様々な形で交流することができ、とても嬉しかったです。今回の活動で、また会
いたい方と会うことができ、また会いたい方が更に増えました。お祭りに3日間参加さ
せてもらったことで野田村の良さを身近に感じ、野田村の魅力をもっと発信していきた
いと思いました。大好きな野田村に絶対また行きます。