3月15日(日)に仙台で、第3回国連防災世界会議のパブリックフォーラムとして開催された「小学生のぼうさい探検隊マップコンクール表彰式」と「パネルディスカッション『子どもが主役の防災教育』の実践〜ぼうさい探検隊、これまでの10年とこれからの10年〜」に参加して参りました。
今年で第11回となった表彰式には、過去最多の2,267作品から、文部科学大臣賞、防災担当大臣賞、消防庁長官賞、まちのぼうさいキッズ賞(日本 ユネスコ国内委員会会長賞)、未来へのまちづくり賞(朝日新聞社賞)、ぼうさい探検隊賞(日本損害保険協会賞)、わがまち再発見賞(日本災害救援 ボランティアネットワーク賞)、そして、今回から新設された気象庁長官賞とキッズリスクアドバイザー賞(日本損害保険代理業協会賞)に選ばれた作品に取り組んだ児童と指導者が招かれ、それぞれ壇上で表彰されました。NVNADからの「わがまち再発見賞」は、ガールスカウト神奈川県第53団「GS KANAGAWA53」に贈られました。損保協会の集計によりますと、これまで11年間の累計で、応募団体は3,372団体、応募作品は16,036マッ プ、参加児童は115,186人となりました。マップ作りには、複数の大人が関わってくださっています。その結果、子ども達だけではなく、関わってくださっている大人たちにも防災活動が普及していっています。仮に1枚のマップに5名の大人が関わってくださっているとしますと、これまでに全国で50万人もの大人が防災活動を展開してくださったことになります。審査講評では、審査委員長の室崎益輝神戸大学名誉教授から、「マップには、たくさんの児童と地域の大人の防災への想いや気づきがつまっている。これまでのマップをつなげると富士山よりも高くなる。これからも、世界一周するぐらいたくさんのマップ作りを進めていこう」と印象的なお言葉が添えられました。
表彰式に引き続き、14時45分から、「パネルディスカッション『子どもが主役の防災教育』の実践〜ぼうさい探検隊、これまでの10年とこれからの10年〜」が行われました。国内外から200人ほどの参加があり、室崎先生をコーディネータ、仙台在住のフリーアナウンサー宮田敬子さんを進行役として、1時間半にわたり議論が展開されました。パネリストは、明治大学理工学部建築学科教授の山本俊哉さん、愛媛県愛南町立福浦小学校校長の木原要子さん、そして、当団体の渥美理事長でした。まず、ぼうさい探検隊を紹介する短い動画を見て、ぼうさい探検隊の10年を振り返りました。その後、ぼうさい探検隊の発案者であるNVNADから、探検隊の原点を紹介させていただきました。続いて、福島県相馬市、愛媛県愛南町での実践が報告されました。会場には、第1回コンクールで受賞された蜂坂さんの姿があり、当時の体験やその後の東日本大震災での活かし方などをお話いただきました。当時の小学生も今は大学生になって、立派に発言されていました。さらに、海外での実践例としてベトナムでの活動が紹介され、後半の議論「これからの防災教育」に移りました。山本先生からは、防災まちづくり専門家として実践されているユニークなマップ作りが紹介され、木原先生からは、小学校3年4年の社会科の教科書にマップ作りが入ったことが紹介されました。最後に、登壇者が一言メッセージを書いてその核心を紹介し、これからもぼうさい探検隊を通じてさらに発展的な防災教育に取り組むことを誓い合って終了しました。議論の詳細は、今後、報告書が発行されましたら、ここでご紹介したいと思います。
NVNADとしましては、ぼうさい探検隊の発案者、コンクールの共催団体として、この活動がさらに充実していくよう、これからもさらに尽力していきたいと考えております。