12月4、5日の2日間、郡山市のハートネットふくしまさんを訪問し、活動に参加させていただきました。12月4日は、毎月西宮からお菓子を送らせていただいている富田町若宮前仮設住宅・富岡町集会所の定例お茶会を手伝いました。みぞれまじりの寒さの中、13名が来られました。その半数以上が、既に仮設住宅から復興住宅へ移られている方でした。お話によると、新しい復興住宅は、まだコミュニティづくりが進んでおらず、お茶会の場は設けられているものの、やはり、顔なじみの人が集う仮設住宅のお茶会の方に参加したいとの思いがあり、離れた復興住宅から足を運んでおられるとのことでした。中には、車を運転できる人に連れてきてもらっている方もいらっしゃいました。また、りんごや羊羹、おつまみなどを持参されている方もおられ、ごちそうになりました。関西からお持ちしたお菓子も喜んでいただけました。お茶会に参加し、特に印象的だったのは、92歳のおじいちゃん。2つ年上の奥様、94歳のおばあちゃんを仮設住宅で介護しておられます。数十分かけて、歩いて買い物に行かれるとおっしゃっていました。滞在時間は短かったですが、おじいちゃんにとって、茶話会が休憩の場所、安らぐ場所になっているのではないかと感じました。ハートネットふくしまさんが4年以上にわたり続けておられるお茶会が、多くの方にとって大切な拠り所になっていることを改めて感じています。
翌5日は、冨田団地の復興住宅の炊き出しに同行させていただきました。この秋に入居したばかりの復興住宅とのことですが、外で人の姿を見ることが殆どない状態でした。この復興住宅には、富岡町の住民が入っておられるそうですが、仮設住宅のみでなく、借上げ住宅から移ってこられた方もいらっしゃるそうで、顔見知りでない方も多いようです。ようやく仮設住宅でのコミュニティが出来たところに、また新たなコミュニティづくりが必要な状態は、特に高齢者の方々には大変なことです。仮設住宅での炊き出しでは、知っている人に声をかけたり、出てこられない方の分を届ける姿が見受けられますが、この復興住宅では、そのような様子はなく、出てこられた方も、残念ながらまだ僅かでした。
仮設住宅から復興住宅へと移り始め、一見復興が進んでいるように映るかもしれませんが、実際はもっと複雑で深刻な課題を抱えていることを目の当たりにしました。
今後も福島の被災者の方々を少しでも長くお手伝いすることができればと考えています。