6月25日〜26日
熊本県には週末も避難勧告が出ていて、益城町での「なんでんかんでんボラセン」の活動は中止となった。熊本学園大学のT先生に問い合わせると益城町保健健康センターでのカフェ「くまカフェ」は実施するとのことだったので、6月初めに実施したプレーパーク以後の子どもたちのことや、仮設住宅に移ってからの活動について探るために熊本入りした。(米山)
6/25 (土)
〇益城町保健健康センター「くまカフェ」
避難所の2階テラスで週末に実施されるカフェを訪ねる。あまりに人が多くびっくりしていると「一緒に写真撮れば」と熊本学園大学T先生。見ると安倍昭恵さんが。紹介して頂き、名刺交換し熊本日日新聞に載った私の新聞記事を渡す。
この日はカフェで、ボールプールやぬいぐるみなどのおもちゃを持参し子どもの遊び場をしていた熊本のママたちとも繋がった。熊本市内で親子カフェを経営していたKさんは店は倒壊したが、助かったおもちゃをレンタカーに積み、避難所を回っているとのこと。自身が被災しながらも「居ても立っても居られない」と3歳の息子さんと友人とで活動しておられた。何とか支援できないものかと思った。
カフェに来るといつも会う女性。震災で身体障害者となったが、若年障碍者はシャワーすら満足にできない。今回の豪雨災害では車も水につかってしまった「踏んだり蹴ったりだ」と嘆いておられた。彼女に熊本名物の「馬筋」を教えてもらい「また飲みに行きたいね」と話しているとT先生が「そう、居酒屋がないね。仮設住宅にも居酒屋が必要かも」と言われていた。
〇益城総合体育館
夕方遅かったので体育館の周りを見てくる。6月初めあった白いテントも無くなり車も少なくなっていた。2か月以上たち、見た目は通常の体育館や運動公園に近い状態にはなってきたようだ。
6/26 (日)
〇菊陽町「さんふれあ」
地元の子育て支援団体「なないろネットワーク熊本」が主催する支援イベントが、菊陽町の道の駅で実施されると聞き出向く。新潟市在住のサトシンさんの絵本読み聞かせ会で、団体代表のKさんに紹介してもらう。東日本大震災の支援もされていて、話しているうち野田村にも行かれたとのことで、ぜひ今度は一緒に野田村に行きましょうとの話にもなった。会場にはたくさん親子が来場し、ユーモアたっぷりのお話に聞き入っていた。代表のKさんには以前兵庫県の子育て団体からの募金を渡したが、地道な活動に頭が下がる思いだった。
〇くまカフェ
25と26日とナリス化粧品がハンドマッサージやメイクを実施。普段より女性の参加が多く、みなさんとてもきれいになって喜んでおられた。指導者のTさんは大阪の方で、NVNADの活動を伝えると「何でも手伝いますよ」と言って下さった。
カフェに参加する熊本学院大学の学生も、最初と顔か違ってきたようだ。当初はぎこちないところもあったが、子どもたちとも自然に付き合っている。子どもたちはべたべたとくっついてくるそうで、自分になついてくれていると喜ぶだけでなく、ダメなことはダメとメリハリが必要だと伝えた。この日も5年生の女子が私が持って行った支援物資の袋を勝手に開けようとするので「人のものを勝手に開けないよ」と言ってたしなめてから、中の文具を手渡した。子どもたちの今後のためにも、大人の対応は考える必要があると思う。カフェには学生たちがいるので子どもたちは避難所内外からきている。ただ大人の参加が少ないなど課題もあるようで、NVNADが実施する足湯などのことも伝えた。
この日は仮設住宅入居二次募集受付の初日だった。近場の仮設住宅は応募が多く、なかなか当たらないとか。カフェに来ていた熟年女性も「地域の人たちと一緒がいいから申し込むけど当たるかどうか」と心配していた。バスで行く遠くの仮設にはスーパーマーケットもできるそうで「近くで買い物ができるから」と前述の障害のある若い女性は、そちらを申し込むそうだ。いずれにしても様々な課題があり、今後どういう支援ができるか、T先生とも「連携していきましょう」と話した。