7月23日(日)に、九州北部豪雨災害の被災地(朝倉市)に入ったメンバーより報告がありましたので、お伝えさせていただきます。

高齢の方5人ほどが、川がせき止められ土に一階の半分ほどが土に埋まった家を眺めている。場所は、朝倉市杷木池田の被災地。一段高い道路の下は、もともとは幅数メートルの小川だったところ。ここを、上流から大量の土と木が流れ込み一面を埋めてしまった。現在でも、幅20メートルほどに広がったグラウンドのような土の上を、行き場がなくなった川の水が流れている。

聞くと、眼前の土に埋まった家が自宅だとの事。泥流に襲われ逃げ出して以来、家に立ち入ることはできていないとの事。まだ水流の残る地面はズブズブめり込むために、人が近づく事が出来ないという。
道路から自宅を眺めていた皆さんは、5分ほどで車に戻り去って行かれた。
九州北部豪雨の被災地で、どんな復興支援活動ができるかとNVNADの先遣隊として現地に赴いたのだが……。
テレビでは、復興支援のボランティアの活躍ぶりが盛んに報道されているが、まだこんな現実が残っていたとは。これは到底ボランティアの出る幕ではない。
しかし、今私達災害ボランティアにできることは、この現実を少しでも多くの人に知ってもらうことだけなのだろうか?
NVNAD監事 萩野茂樹