7月14日(土)、15日(日)2日間連続、岡山で活動するNVNADスタッフが被災者の家の片付けの手伝いを行いました。14日朝、先行したスタッフが真備町市内を回り、ニーズを当たってみました。それから、Hさんのお宅を発見し、状況を確認した上で手伝いを申し出ました。
Hさんのお宅は2階建てであり、建物全体の浸水状況が深刻です。玄関付近の約3メートルの高さで残された泥の痕跡から推測すると、水害当時に1階が完全に水没したことが分かります。床上浸水したため、部屋の中は泥まみれの状態でした。家財道具が散乱し、酷く腐食された模様です。倒れた箪笥、冷蔵庫などの大型家具が、泥出しの進みをより困難にしました。暑い天気と浸水の原因でお米や冷蔵庫の中身が腐敗し、吐き気を催す悪臭を放ています。レジオネラ菌の吸い込みによる感染の恐れもあり、最初の作業はマスク無しではほとんど無理でした。このように、様々の問題を排除しながら、地元の方と連携して大型家具・電器のゴミ出し、泥出し、掃除などの作業を無事に進めました。
一方、作業が進んでいる中で、いくつかの問題に気づくようになりました。先ずは、マニュアル通りの「20分作業、10分休憩」は、きちんとした管理なしでは実現するのが難しいことです。「管理・注意しないと休憩を取らない」という一見滑稽かもしれない状況が実際に起こり、体調の不良を感じたスタッフもいます。作業中、「早く進めたい」というムードにとらわれ、全力疾走しがちでした。気づかないうちに、疲労がかなり溜まりました。また、「休憩してない人を遠慮してもう少し頑張る」と思うスタッフが少なくありません。このように、災害救援活動の現場では、「遠慮」よりも「勇気ある判断」が重要だと思います。
次に、「思考の転換」が重要であることです。震災現場での作業も大型家具などのゴミ出しが多いですが、水害現場の場合、家具が長時間の浸水による腐蝕を考慮しないといけません。同じ家具でも、腐蝕が進んで脆くなった部分とそうでない部分があります。震災現場と同じ感覚で担ぎ出すと、運搬中に片方が崩れて、怪我に繋がる可能性も存在します。場合によって、家具を解体してから運び出すべきでしょう。また、家具の中に水がたまっている可能性が高いため、扉を開ける時に汚水が体に掛からないように気をつけないといきません。現場で学ぶ姿勢を貫き、臨機応変に動くことの重要さを、再び痛感いたしました。
報告者:大阪大学稲場研究室 沈 一擎、渥美研究室 閔雅利
<事務局からのお願い>
今回の豪雨災害の被害は想像以上に広範囲におよび甚大です。支援活動には相当
な時間と労力が必要です。被災された方々に必要な物品の購入や、現地まで行く学生ボランティアの交通費など、資金がまったく足りません。ぜひご支援をお願いいたします。
【振込口座:下記にお願いいたします。】
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名義 NVNAD国内支援口
※通信欄に「西日本豪雨災害」とご記入下さい。
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普通 7022161
名義 NVNAD国内支援口
お問い合わせ先(平日10:00am〜17:00pm)
認定NPO法人日本災害救援ボランティアネットワーク
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